中居平山        446.6m        
                    
                                                  
                                      

   2019.7.27(土)


  くもり    単独    西側耕地より   行動時間:27M


@耕地南端分岐7:09→(1M)→A峠7:10→(1M)→B430m峰(アシナガバチに刺される)7:10→(2M)→Cスタート地点に戻る7:12〜19
→(6M)→D中居平山7:25→(5M)→E戻る7:30


   
@耕地の南端からスタート。現在は経路工事中でう回路が出来ている。う回路は狭く普通車は困難。 林道から山道へと入って行く。田麦地区からの、山道の出口。 A峠になった場所から430m峰へ駆け上がる。 B430m峰にはアンテナ施設が在った。ここでムモンアシナガバチに5ヶ所刺され一度逃げ帰る。
       
C帰ろうかと思ったが、雨具を着込み完全防備で再度。 430m峰は南西側を巻く。 D中居平山到着。 D三角点の様子。
     
D大ぶりな三等点。 D山頂から西側の様子。 帰路も430峰は通過せず、東側の鞍部から南に降り、山道に降り立つ。 峠帰り
       
林道に出る。 耕地南端に戻る。    




 秋葉山の次は、南東に近接してある中居平山を目指す。麻畑地区からもアプローチできるようではあるが、田麦地区からの方が経路の道が広そうであり、南から北に登って行く。田麦地区の分岐点には大きな慰霊碑があり、今でも花が手向けられていた。ここから実線路を伝うのだが、舗装はしてあるが狭い林道であった。それにはダンプの往来があるようで、それが書かれていたので通るにしては狭い場所との印象を持った。先の方で工事をしているようでう回路が指示されていた。

 
 う回路は400mの等高線を跨ぐように書かれている南北に進む道で、これは畑の中の土手のような感じでかなり狭く軽トラ御用達の道幅であった。路肩が弱く左右どちらにも緊張を強いられ、普通車での通行はかなり厳しい場所に見えた。先で南東に進む形になるが、ここからは野草が茂りより狭くなっていた。そしてT地路となり、工事現場からの道との合流点となった。車はこの場所に停めた。

 
 地形図ではT字路の北側で南に降りてゆく実線路が分岐しているが、現地はその道が南にオフセットしており、変則四差路となっていた。ここからは東西にある二つの道が選べるが、使われている東側の道を進む。そして北に向けカーブする場所から南に山道が判れており、これが田麦地区からため池を経て北に上がってくる道であった。南に入って行くと峠のようになっており、西からの道が合わさっていた。先ほどのスタート地点で西に見えた道がここに来ているので間違いない。この場所から東の430m峰へと駆け上がっている踏み跡があり伝って進む。

 
 430m峰には木製の古い電柱を使ったものと、パンザマストでのアンテナ施設があった。ここから東側には、笹藪の中にか細い道形が見え分けて突っ込んで行く。すると入ってすぐに電気が走ったような痛みをバチバチバチと受けた。そしてさらに追い打ちをかけるように傭兵役が襲ってきた。アシナガバチであった。いつかはやると思っていたが、ここでやってしまったと思えた。蜂毒アレルギーを持っているのを自覚しており、今回で3回目であった。2回目の時は目の前が真っ暗になり倒れてしまったほど。今回も同じことが起きるのだろうと構えていた。一目散に退散し、峠から林道に出てスタート地点に戻った。

 
 急いでポイズンリムーバーで吸い取り、一刻を争うので他の場所は口でも吸引し毒を出すようにした。その後の処置は抗ヒスタミン剤を塗った。やれることはすべてやって、もっとできるとするならば沢水で冷やす事なのだが、流れとは縁の遠い場所に居ると思え急いで出来ることはここまでと思った。数分経過したが特に変化は無かった。少し喉の辺りに違和感が出ているのは感じていた。それよりすぐ先の中居平山を踏みたかった。目の前のニンジンが齧れない感じで、目と鼻の先に目標座があるのだった。

 
 バカは死ななきゃ治らないのだが、防蜂対策として雨具を着こみ再度出発。430m峰に再登頂。よく見ると笹の中にウジャウジャいるのが見えた。これではやられるはず。北か南を迂回するしかないのだが、北は同じようなササ斜面で居る可能性がある。南は灌木帯であり、道形より6mほど南を伝って蜂の場所を回避する。そして東に続く道形に乗る。430m峰の東側にはハッキリとした道形が続いていた。笹に埋もれていたのは薮化した430m峰だけであった。山頂はすぐだった。

 
 経路に他にもいないかとかなり神経を使っての中居平山登頂となった。三角点の場所のみ円形に植生がなく空が開けているが、全方向に展望のない山頂であった。人工物は三角点のみ。苔むしているが欠損なくきれいな状態で埋まっていた。蜂のこともあり長居は無用ですぐに戻る。430m峰の東側鞍部からは南に道形が見えたので斜面をズリ降りてゆく。山道に降り立ったら、上側を目指し先ほどの峠を経て林道に出る。速足で車に戻って当然ながら今日はここまでとした。

 
 欲求に任せて踏んできたのはいいが、この後にどんなことが襲ってくるのか、見ると脹脛に大きな蕁麻疹が出来ていた。最初これを見てズボンの上から刺されたのだと思った。汗した衣服を着替えると、同じものがあちこちに出だしていた。タオルで汗を拭いつつ、苦しくなるだろうことを予想して深呼吸を意識的に続ける。あと水分は多量に採るようにした。

 
 十日町での蜂刺され対応の医者をスマホで調べる。音声入力で調べつつ車を走らせていた。耳の裏側辺りリンパに沿って重苦しくなってきていた。これは血圧の低下からくるものだろう。前回も同じことが起きた。そして喉が狭窄しているのが判り、飲み続けていた麦茶が通りにくくなってきていた。いよいよ来たかと思えた。バックミラーで顔を見ると、タオルで拭いたあたりに数多く蕁麻疹が見られ、腹や下半身も増えつつあった。なにかかぶれる野草を触ったのか、蜂と併せてダニのようなものに噛まれたのかとも思った。

 
 動転はせず落ち着いて経過観察をしている中で、もう一度バックミラーを見たら、顔が白くなり、蕁麻疹の部分が赤く、死相が出ているようで怖くなってきた。そうしながらもR353を湯沢に向けて走っていた。こんな時でも現金なもので腹が減ってきた。今朝から何も食べておらず、食欲が沸くことはいいことと思え、ヤキソバパンを齧る。しかし普通に咀嚼はできるが嚥下しにくくなってきていた。時計を見ると、7:11の刺された時から既に30分が経っていた。このまま推移なのか、悪化してゆくのか、自分でも判らなかった。ただし刻一刻と刺された場所の腫れは広がり赤黒くなってきており、蕁麻疹はみるみる増殖中であった。

 
 スマホで沼田の病院を調べ、次は渋川を調べられた。おかげさまで刺された時にこのエリアではどこに行けばいいかインプットできてしまった。そしてそして、刺されてから4時間後には居住区に戻っていた。あまりにも蕁麻疹範囲が酷いので迷わず医者に行った。体表面の70%ぐらいに蕁麻疹が現れていた。血圧を測ると上側はなぜか150を示しており、これは見たこともない高血圧だったのは不思議であった。看護士さんに尋ねると、今の場合は低いより高い方がいいとのことだった。そうだとしても高過ぎはしないか・・・。すぐに点滴をすることになり、併せてステロイドの注射をしてもらう。500mmリットルのぶどう糖液が減ってゆくに合わせ、腫れも治まり蕁麻疹が嘘のように消えてゆく。ここまで効くのか、こんなことならこれまでの蚋に刺された時も治療すればよかった。手のひらに出来た蕁麻疹も引け痒みが収まっていった。

 
 「〇〇さん、今日はまだ危険なので入院してもらえますか」と先生に言われる。「しないと拙いですか」と尋ねると、「これから症状が出てくる可能性の人も居て、8時間ほどは経過観察が必要であり、そのための入院です」と的確な判断を伝えられる。納得であり従うべきであるが、家に帰らねばならない用もあり、腹を空かせているモノが1匹と19羽待っているのだった。自分の命より向こうの命(笑)。「異常がみられたら救急外来に行きますから」と入院だけは回避した。身勝手な患者と自分でも思う。ここで思っていた本題を投げかける。

 
 「先生、エピペンを出してもらえますか」と聞いてみる。一拍空いたが「出せますよ」と言ってくれた。ただ、投げかけたはいいが高いものだろうと思い財布の中を気にしていた。処置は昼の休憩時間まで食い込み、最後に先生の診察を受けてから点滴の針が外された。登院してから2時間が経過していた。会計は1750円(服薬とエピペンで≒4000円)だった。こんなに安価で腫れと痒みが取れるなら、蚋などに刺されたら都度診察を受けたくなってしまった。費用対効果は最高に思えた。でも2時間病院に居るのはなんとも苦痛であった。

 
 エピペンを持ったからって今後の行動に変化はない。今回が運が悪かったとも思えず、これまでが運が良かったとは思う。常に可能性のある遊び場なのでしょうがないと判断している。刺される可能性は誰にでもあり、防ぐには半そで短パンやタイツでの登山はNGと言えるだろう。そうにはならないから、各々が各々の考えで身を守るって事でいいのだろう。蜂に限らず、蛇だっている。ミミズだってオケラだってアメンボだって・・・♪





 
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