松手山 1613.8m 平標山 1983.8m 大源太山 1764.3m
三角山 1690m
2019.5.5(日)
晴れ 単独 火打峠側より時計回りに周回 行動時間:5H41M
@駐車場6:19→(3M)→A登山口6:22→(73M)→B松手山7:35→(63M)→C平標山8:38〜44→(18M)→D平標山の家9:02〜04→(46M)→E大源太山9:50〜51→(13M)→F三角山10:04〜15→(44M)→G尾根道を離れる(KWV8)10:48→(19M)→H林道に乗る(3.6km標柱)11:07 →(53M)→I駐車場に戻る12:00
@駐車場には綺麗なトイレが新設された。 | A松手山への登山口 | 鉄塔通過 | B松手山 |
B松手山から振り返る。 | B松手山から平標山側。 | 平標山への最後 | C平標山。タイミングよく無人。 |
C二等点 | C西側 | C北西 | C東 |
C南東 | C南 | Cスキーで有名な北東側斜面。 | 坪庭上段。グリセードで滑りながら降りてゆく。 |
坪庭下段 | D平標山の家。常時水があり便利。テント泊のパーティーも見られた。 | 大源太山への雪庇を伝ってゆく。 | 左が大源太山。右に三角山。 |
大源太山西側の雪庇 | E大源太山 | E標識 | E三等点 |
E大源太山から三角山。 | 尾根の東の雪を伝うが、途中で途切れ笹藪の中を進む。 | F三角山 | F標識 |
F慶応の標識。西尾根に数字を減らして続いている。 | F三角山から大源太山。 | F三角山から平標山側。 | F三角山から三国山。 |
F日差しを浴びながら河内晩柑で水分補給。 | 西尾根の南側に雪庇が続く。 | 道がある場所も明瞭。 | G「8」の場所で尾根を外れ1346高点側へと進む。 |
1346高点の様子。ササはそう密生していない。山頂の北側には伐採痕が見られた。 | 北側斜面は胸丈の笹で、密生はしていない。 | H林道に降り立つ。 | H降り立った場所には「3.6km」ポストが見られた。 |
河内沢を跨ぐ | 平元新道の分岐。右側から歩いてきた。(ゲート跡あり) | カツラの木の場所に駐車場への道標があるが、道は途中で寸断されていた。冬季は舗装路上を進んだ方が無難。 | I駐車場に戻る。 |
ここ最近は越後づくし。雪の量も多くまだまだ雪と戯れられる。改元に伴ったゴールデンウイークの10連休により、登っても登っても余るほどの休日数。こんな生活でいいのか、サンデー毎日の練習とすればいいのかとか考えるほど、人生の中でこんな長い休みは初めてでもあった。
ミレニアムの年、平標山から仙ノ倉、そして三国山まで歩いたものの、大源太山から三国山間に在る三角山の存在を気にしていなかった。と言うより気づいていなかった。今回はこの三角山が目的座とし、もう一度平標山経由でぐるっと回る計画とした。
4時に家を出て、18号沿いのセブンでセブンカフェを買うも、蓋が締まらず力を入れたらカップがカウンターから滑って中身をぶちまけてしまった。なんか嫌な予感のする日であった。コーヒーを飲めないまま三国トンネルを潜って苗場に出ると、まだ春スキーができるのか賑わっていた。左に見ながら進み、平標山登山口に到着。駐車場には奇麗なトイレが出来ていた。停まっている車は6台。何名かは出発して行っているようであった。
6:19行動開始。CWにしようかCCWにしようか迷ったが、CWの方が行動後半に汎用性を持たせられるので時計回りとした。松手山への登山口に入ると、既に喘ぎながら登っている男性が居た。静かに先に進ませていただく。樹林帯の中では風を感じなかったが、鉄塔の場所まで上がると、やや行動を邪魔するほどの風が吹いていた。残雪は所々で繋がり、硬く締まっていて歩き易い。この状態を銅倉尾根で期待していたのだが、今年の連休最初はツイていなかった。
先行者は1名のようで、薄くトレースが確認できた。雪庇の残骸と言うべき尾根右側の雪を伝いながらトレースを追って這い上がって行く。日差しは強いが、温度計は10℃を示していた。強い風により体感温度はさらに低い。春よりは冬側の気温で、ちょっと服装が合っていなかった。でも少し我慢すれば今日は快晴のはず・・・。この寒いおかげで雪がしっかり締まり歩き易くさせていると思う事にした。
松手山到着。19年前と同じ標識が立っていた。駐車場から1時間15分、いいペースで歩けているよう。周囲の山々を見ると、白さが減っている感じはなく増えている印象。前週から今日までにまた降ったのだろう。おかげさまでいい景色であった。ここからはしばらく安定した残雪を伝う。しかし・・・。
上に行くに従い、どんどん風当たりが強くなり寒いくらいになってきた。ずっと続くことは無いと思っていたが、しばらく吹き続けていた。途中で我慢できずに雨具を着こむ。松手山への木道と言えよう木の階段には、たくさんのアイゼンの痕が残されていた。それが為か材は厚いものが使われている。平標山を望むと登頂者の姿が見られる。この天気に混んでいるのか・・・。平元新道経由で登っている人も居るだろうから、先行者の一人だけとは限らない。
階段路が終わり主稜に乗るとたおやかな道となる。進路方角が向かい風になるので気にしていたが、少し風も治まってきたようで、フードをはぎ取るほどではなくなっていた。この辺りの残雪は融け、ほぼ道形を伝って進んで行く。振り返ると、追い抜いた男性が松手山に見えていた。
平標山登頂。そうそうこんな山頂だったと19年ぶりの場所を懐かしむ。幸いに誰もおらず独り占め。北斜面はスキーの場所であるが、まだ遊べるほどには残っていた。北側に見える山々は、残雪期でないほどにまだまだしっかり白い。一週前は計画半分で降りてきたのだが、この生き物的な部分が自然であろう。いろんな体験は糧になるのだった。山頂をよく見ると、三角点より東側の方が少し高い。実際の最高標高は1984mを超えていると思われた。
周囲展望を楽しんだら坪庭側へと降りてゆく。ベッタリと残雪が残り、快適にグリセードしながら滑り降りる。途中何度か尻もちをつくのだが・・・。向かう先に茶色い屋根の平標山の家が見える。ここも以前と違って見える。駐車場のトイレと同時期に建て替えたのか・・・。有視界の中、気持ちよく広い尾根を降りてゆく。先行者もこちらに降りたようで、登りで見たソールパターンが雪に刻まれていた。
平標山の家に到着。石積みの基礎部を高く造りログ工法の小屋に建て替えられていた。小屋前には沢水を引かれ飲用できるようになっていた。小屋の南側にはテントが二張りあり、幕営された方も居たよう。その間をすり抜け、三国山側へと進んで行く。西風により雪庇が東側に育ち、その上を進んで行く。尾根上には夏道も見え、進路は二つの選択ができた。
大源太山の西側山腹をトラバースしたいところであるが、ササの植生が濃く見えたり、どこに夏道の場所があるのかが判らず、ここは迷わず一度大源太山を踏んでから三角山へ行くことにした。大源太山の西側は南に雪庇が大きく残っていた。伝える道幅が15mほどあり、三車線路のど真ん中を歩けている感じであった。
大源太山登頂。すぐに三角山へと向かってゆく。三角山まで雪が繋がってくれていればいいが、途中で消え、夏道も見えないことから笹藪の中を漕ぎながら降りてゆく。ここは尾根の西側に破線路があるようなので、少しズレるように探してみたが判らなかった。西は西で雪の下になっていたのだろう。鞍部付近まで下ると夏道が見えてくる。登り返すのだが、三角山直下の雪の着きが悪く、少しだけ攀じるように残雪を登った。
三角山登頂。鮮やかなKWVの標識が見られた。持上げた河内晩柑で喉を潤す。当初は、平標山の小屋まで戻って平元新道を降りようと思ったが、このまま西に下り毛無山経由で降りても面白いと思えた。しばしの休憩後、どんな道なのかとドキドキしながら西へと降りてゆく。
山頂にあったのと同じKWVの標識が数字を減らしながら降りて行っていた。尾根の南側に雪庇が残り、それを伝いながら快適に降りられる場所であった。夏道の見えている場所は、伝うと緩やかで快適で、躓くようなものがほとんどなく幅も広かった。ここにこんな道が残っているとは・・・。もっと藪道なんだと思っていたが実際は一級路だった。慶応ワンゲルが管理しているから現状があるのかもしれない。
1330mに鞍部があり、下り一辺倒だった尾根が初めて登りになる。進んで行くとKWV8番の標識がある。毛無山まで進み林道に乗る頭でいたが、ここで1346高点峰側へ進んでみたくなった。北に進みだすのだが、意外と笹の間隔はあり高さも腰から胸丈で、漕ぐにしても優しかった。手を使わずに体で押し分けられる程度の植生であった。
1346高点峰には人工物は無かったが、その北斜面側に伐採痕がわずかに残っていた。ここからの北斜面も植生は密生ではなく降りやすい。登りに使ったら少し負荷が増えるだろうが、それでもササとササとの間隔が大きく、視界も得られる場所であった。そこを重力に任せて降りてゆく。林業作業がされた痕はほぼ皆無であった。降りてゆけば地形図に見える実線路があるはずであり、明るいその場所を探すようにして降りてゆく。
それでも林道に降り立つ少し手前が密生帯であった。林道に出た場所には3.6kmと書かれた標柱が立っていた。西側に進み、跨ぐ沢が河内沢で、その先にはバーの無いゲート跡があった。そして15mほど先が平元新道の分岐で、新道を示す道標が立っていた。河内沢の雪解けの流れを左にしながら林道を進んで行く。足許が蒸れるので途中でスパッツは外した。
バーのあるゲートを見ると、そこから5分ほどで、駐車場へと導く沢沿いの道があるが、伝ってみるも流れで寸断されていた。雪の多い場所もあり、無積雪期限定で伝えるようだ。斜上する道で再び舗装林道に戻る。登山道がう回路として付けられているのは、別荘地があるからだろう。その別荘地に入ると、住まいしている方が、優雅にゆっくりと散策されていた。水の抜かれたプールの見える三国小学校前を通り平標山登山口駐車場に戻る。駐車場は三分の一ほど埋まっていた。