神成山(龍王)        320.9m        吾妻山       328.1m (現地標柱より)                                                                                                                                                                                                                                                                       2020.1.25(土)


  晴れ     単独     宮崎公園から縦走周回      行動時間:1H38M


@宮崎公園13:55→(5M)→A西中学校前登山口14:00→(21M)→B神成山(龍王)14:21〜22→(10M)→C宇気神社跡ピーク14:32→(5M)→D打越の御岳14:37〜40→(8M)→E吾妻山14:48〜50→(5M)→F新堀神社14:55→(38M)→G宮崎公園15:33


   
@宮崎公園にはハイカーの車が沢山停まっていた。 @ハイキングコースの絵図 A西中学校前の入山口。 お地蔵さんと
       
お不動 石塔 城址解説。(win10にしてから、画像が縦に入らなくなった) 城址内は植生保護のため入れないようになっている。
     
B神成山(龍王) B三角点は割られて無残。 B東側の展望 C宇気神社跡ピーク
       
Cミニ自然博物館 D打越の御岳祠ピーク 打越の御岳石板ピーク E吾妻山
       
E南 見える最高峰は稲含山。 E西 E上信電鉄の車両。 E石祠は160年前のもの。
     
赤ザレの登山道。 西側にも吾妻山とふられた場所がある。 F新堀神社 新堀神社と集落の間に広い駐車場が設けられている。
       
左の旧姫街道を伝って戻る。 七福神と岩壁。春頃が綺麗だろう場所。 古代蓮の池がある。 宇気神社のムクロジ(左)。
       
G宮崎公園に戻る。15台ほど停められそう。      




 午前中は出勤で、帰路に立木の伐採をして戻ると、迷犬が“どこかに連れて行って欲しい”と訴えかけてきた。陽気は春のような温かさで、最高のハイキング日和だった。ここで平坦地より山を歩かせようと、山と高原地図の西上州図から「神成山九連峰」を見出し現地へと向かう。

 

 宮崎公園に着くと、駐車場が広いのでオヤッと思った。山と高原地図には4台とあるが、15台ほど停められそうなスペースだった。ただしほとんど埋まっていた。準備に入るとポツンポツンとハイカーが戻ってくる姿があり、置かれているのはハイカーの車がほとんどのようであった。迷犬を見て寄ってくる愛犬家ハイカーも居り、迷犬の存在がプラス要素になっていた。

 

 13:55行動開始。宮崎公園には神成山の詳細絵図が設置してあり、やはりここがスタート地点として間違いないようであった。各分岐には道標があるが、西中学校の東側の場所のみ無いので、その前(東)の分岐点で併せて書いてあるので進路を見ておかねばならない。西中学校の北門前に行くと、ここからハイキングコースとして立派な道標が始まっていた。学校の敷地に沿うように農道のような道幅を西に進んで行くと、体育館の北あたりから登山道らしくなってくる。神成山城址とのこともあり、地形に堀切が造られていた。

 

 お地蔵さんに挨拶して進むと、その先ではお不動さんが高い位置から登山者を見下ろしていた。“楽なコースだけど気を引き締めよ”と睨みを利かしているようであった。ここまでに既に5名とすれ違った。この先どのくらいハイカーが山中に居るのか、迷犬が居るのですれ違うハイカーが犬を見る表情に逐一神経を使い、道幅一杯に避けつつすれ違ってゆく。

 

 大きな石碑は達筆過ぎてすぐには読めなかった。「御嶽・・・」と書いてあるようだ。読もうと思っていると見えてくるから不思議。諦めないことが全てだろう。次に神成城址の本丸の場所だが、今は植生保護のために通過させないようになっていた。ここですれ違いの男性から、「中学まで500mくらいですか?」と聞かれる。がしかし、そんなことを聞かれるとは思っていないので、距離を気にして歩いていなかった。時計を見ると中学校の門から15分経過した場所であり、「急げば10分くらいでしょう」と返す。

 

 龍王へは、前回は南側のルートを伝ったので、今回は北を巻くルートでアプローチする。最後は北西側から登り最高所に到達する。9年前とそう変化のない山頂で幸い誰もおらず静かに展望を楽しむ事ができた。三角点は相変わらずで、等級が読めないほどに割られてしまっている。窓ガラスの割られる法則と一緒で、割られだしたら直すまでは割られ続けるのだろう。ここまでになったら、見栄えが悪くとも直した方がいいだろう。西に下って行く。

 

 鞍部で鈴の音が聞こえだし、先を見るとご夫妻らしきハイカーが先行していた。宇気神社跡峰への急登を奥形らしき女性は何度も足を停めながら登っている。追いつき先を譲っていただいた。ご主人らしき方と登頂を同じくすると、すぐに迷犬を撫でまわしてくれた。今日は好意的な人ばかりである。山頂のミニ自然博物館は奇麗に塗装され真新しく見えるほどになっていた。ここで九連峰としての四つ目、次がやっと中間峰。これまでと同じように下って登る。

 

 打越の御岳祠ピークには女性が二人登頂していた。見上げつつ登って行くと、「いやだ、私の好物がきた」と言っているのが聞こえた。”すわっ食われるのか”と構えたが、そうじゃなかった。二人のうちの一人は16年ラブを飼っていたそうで、懐かしむように迷犬を撫でまわしていた。今日はなんてラッキーなのだろう。愛犬家ばかりに出合っている。もう一人の女性は、そんなに犬は好きじゃないようだったが、「撫でてみようかな」と言いながら触れていた。迷犬のおとなしさがそうさせたのだろう。長居になりそうだったので、こちらから切り出し二人と別れる。

 次の高みは四角い板状の石碑があり、ここは打越の御岳石碑ピークとなる。名前をふった山名板でもあれば、登頂時にありがたいが特には無い。さらに西の、7峰目と8峰目も人工物のない山頂だった。そして最後の九峰目が西に見えてくる。南東側にはタイガーロープを流した場所があり、麓から伝ってくる道もあるようだが、伝う人は乏しいようで道形は薄くなっていた。

 

 吾妻山登頂。標柱があり、「328.1m」と書いてある。9峰目のここが連山最高所となるようだ。3つある祠には、丁寧にも刻まれた文字を判読してパウチしてあり容易に読めるようになっていた。読むのに水をかけられたり拓本されるのを避ける意味もあるのかもしれない。南側を上信電鉄がガタゴトと走って行くのが見下ろせる。のどかな田園風景なのだった。そしてここから見える南側最高峰は稲含山であった。御荷鉾の稜線の方が高いのだが、見る角度のマジックで、手前側にあるそれが一番の高みになっていた。

 

 新堀神社への下りでは、その途中の肩にも吾妻山と標柱の立つ場所が見られた。ここには「一段目」とあるが意味が読み解けなかった。粘土質の赤ザレの掘れた道を下って行くと、朱に塗られた新堀神社が現れる。無事の下山をお参りし集落へと降りてゆく。その途中に、8台ほど停められる無料駐車場が造られていた。縦走するのに、東と西どちらにも車は置けるのだった。地図にも表記は無く、こちらの駐車場情報は知らなかった・・・。

 

 旧姫街道に降り東へと戻って行く。ここからの道すがらには道祖神がやたらと多く、旧街道をそれらが示しているようであった。車道を戻るだけと思っていた中、七福神が並んでいるのが見えたり、蓮池があったり、小民具を見せるお宅があったり、ハイカーを楽しませるように地域で工夫されていた。宇気神社もそうだが、集会所のトイレ設備も使って良く、周回路として整備されていると言えるだろう。

 

 もうすぐ宮崎公園と言うところで男性とすれ違う。「あんちゃん半そでかい強いね〜。俺なんか三枚着てるんだけど、やっぱり暑いや」と。「今日は暑いですね」と苦笑いで返すしかなかった。九十九折から宮崎公園へと上がって行く。細いコンクリート舗装された散策路はすれ違いは考慮してないようだ。それをカバーするように枝道は多く作ってある。迷路のように歩かせるのがここであった。駐車場到着。

 

 振り返る。展望もよく、道は良く管理されている。道標もしっかりしているしエスケープルートも非常に多い。登山口の駐車スペースも十分量。マイカー以外も電車に乗っての駅からのアプローチも可能。全てが備わっている場所。いい面ばかりだが、歩く人が多いので道が削れ埃っぽいのが少し難点かも。アップダウンの連続であり、里山丘陵にしてはそれなりに負荷があると言えるだろう。




 
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