湯ノ丸山 2101m 湯ノ丸山北峰 2099.1m 小烏帽子岳 2040m
烏帽子岳 2066m
2020.8.22(土)
晴れ 同行者あり 地蔵峠から 行動時間:4H41M
@地蔵峠4:47→(66M)→A湯の丸山5:53〜57→(6M)→B湯の丸山北峰6:03〜04→(7M)→C湯の丸山再び6:11→(32M)→D鞍部分岐6:43→(38M)→E小烏帽子岳7:21→(15M)→F烏帽子岳7:36〜53→(16M)→G小烏帽子岳帰り8:09→(27M)→H鞍部分岐帰り8:36〜40→(48M)→I地蔵峠9:28
@地蔵峠から | ゲレンデは踏み跡薄く・・・。リフト頂上駅到着。 | つつじ平のデッキから湯ノ丸山。 | 鐘分岐 |
肩丈の笹を分けて進む。 | ヤナギラン | 湯の丸山直下 | A湯ノ丸山 |
A角間峠側へと進む。 | 北峰手前 | B湯ノ丸山北峰。岩のピーク。 | B北に少し下がった場所に四等点が埋まる。三角点標高は最高所標高に非ず。 |
B四等点 | C湯ノ丸山再び | D鞍部分岐 | こちらもササを分けずぶ濡れ。 |
尾根に乗る。 | E小烏帽子岳 | ガラ場を通過 | F烏帽子岳 |
F河内晩柑で水本補給 | Fヤキソバパンで朝食 | F湯ノ丸山側 | F小烏帽子岳側 |
G小烏帽子岳帰り | H鞍部分岐帰り | 中分岐 | 湯ノ丸キャンプ場。テントは4張り見られた。 |
地蔵峠からのゲレンデで迷っているハイカー。 | I地蔵峠に戻る。思ったほど賑わっていなかった。 |
21年ぶりに湯の丸山と烏帽子岳を目指す。あと、湯の丸山の角間側ルート上にある湯の丸山北峰が未踏だったので、今回初登となるのはここのみ。同行者がいるので、少し緩やかなルート選択とした。
1:20家を出る。西上州は深夜も暑く28℃だった。浅間サンラインを経て、別府交差点から北進して地蔵峠に上がると外気温は19℃を示していた。そして周囲はガス。少し涼しく歩けるかと期待しつつ仮眠に入る。ここもコロナの影響か、広い駐車場に停まっている車が少ない。天気予報が、前日では午後から降雨となっていたので、これも少し影響しているのかもしれない。
4:47行動開始。夜明けがだんだん遅くなってきている。入山口には、東側山塊同様にペットを控えるようにと書いてある。この掲示に関しての解釈は、7月11日の山行と同じ。21年前は、地蔵峠から林道幅を登り、そのままゲレンデ南端の掘れた筋を登って行った。今回はリフト下の道を伝おうと進んで行く。踏み跡は薄く、道形はほとんど判らない。リフト下付近を見ても同じで、上を目指して適当に上がって行く。放牧がされているようで、ゲートが在り、牛の糞がかなり落ちていた。上のリフト駅まで上がると、やっとここで各方面からのルートが合流し登山道らしくなる。ゲレンデ内は道形は無いと言っていいほどだった。南端は笹で足が濡れるので、それよりはマシだろうとは思う。
つつじ平の園地を右に見ながら平たん路を進む。向かう先の湯の丸山はガスの中。ルート上に頻繁にクマ出没の注意書きが見られる。途中のデッキが展望地であるが、各方向は冴えない絵面になっていた。鐘分岐で鐘を響かせてから進んで行くが、しばらくは一級路で推移していたが、突如にササの繁茂する場所が現れる。登山道には踏み跡が無いことから、先行者は居ないことは理解していた。間違いなく露払い役であり、一瞬にして胸下が濡らされる。少しの我慢で途切れるだろうと思っていたが、雨具を着ないことを悔やむくらいに濡らされた。後方から来る者に、「濡れるだろう」と聞くと、「気持ちいい」と返ってきた。先行して払っているから気持ちいい水分量なのだろう。
ヤナギランの群生地辺りまで上がると、ここで背後から来光の日差しが感じられた。風のない日で蚋が舞っており、周囲を取り囲まれる。汗かきの同行者には、黒だかり状態で、既に2か所刺されたようだった。忌避剤を3種ほど試したが、ここの蚋にはハッカ油が効果あった。ハッカ油はスーッとする効果もあり、二兎を追えるものでもあった。過度に噴霧すると沁みて痛い。
湯の丸山登頂。21年経過しているが、山頂風景は何も変わっていないように思えた。周囲展望はガスに遮られていた。少し休憩し角間側へと進んで行く。短距離であるが、北峰間はバラエティーに富んだ内容のルートで、楽しみながら進んで行ける。北峰の最高所は大岩の折り重なる場所で、北に少し下がった場所に四等点が埋まっていた。最高所では岩があり埋設できなかったのだろう。ここに特に山名表示は無い。目的達成ですぐに踵を返す。同行者を湯の丸山に残していたので、少し速足での往復であった。湯の丸山に戻ったら烏帽子山へと西進してゆく。
湯の丸山から西の鞍部までは、くねくねとしながら高度を落とす。そして鞍部の分岐からが、予想以上にルートが笹に覆われていた。判っていれば分岐で雨具を着込んだが、判っていないのでしょうがない。ルート上に刈った形跡が無いので、登山道管理としては近年は刈らずにこのままのようであった。21年前もササはあったが、ここまで繁茂していなかった。登山道を伝っているのだが、藪山に入っているような、中アの安平路山以北のような植生になっていた。相変わらず風は無く、それでもこちらへ来ると蚋の飛来は無く、代わってアキアカネがたくさん飛んでいた。
尾根に乗り上げ北進してゆく。烏帽子岳に対する手前のニセピークが小烏帽子岳で、2005年の厳冬期にここのみを目指した時は、東麓を登って登頂した。烏帽子岳の前衛峰であるが、小烏帽子に登頂して烏帽子に登頂したと思った人も少なくないだろう。ガスの切れ間に最終目的地が見えていた。もう僅か。ガラ場を経て北進してゆく。
烏帽子岳登頂。行いが悪いようで、まだガスは晴れてくれず、湯ノ丸山側も白いままだった。休憩に入るとすぐに、ソロの男性が登頂した。大休止をした後に、男性に挨拶をして下山に入る。小烏帽子を過ぎた当りで、後ろからソロの方が追ってきた。てっきり先ほどの人かと思ったら、違う方で半ズボン姿。角間から登ってきたようで、湯ノ丸を経ての周回のよう。御仁はグチャグチャと言う音が聞こえそうなほどに靴が濡れていた。それよりもササで足を切るだろうに・・・。尾根からの下降点で先を譲る。時計は8時を回り、この頃からすれ違いが増えてくる。
鞍部の分岐点までササの繁茂する通過点、先をよく眺めストップ&ゴーをしながら迷犬が邪魔にならないようすれ違いに配慮する。たまに犬好きな人が居て声をかけてくれるが、熊のような姿態に対し間違いなく怖がっている様子も見える。あとは全く存在に気づかない人も居るようだった。単線のようなルートであり、すれ違い者がいない時は一気に抜けてゆく。鞍部分岐で、同行者の足を揃える。ここの石のベンチは、どうやって搬入したのだろうか。
山腹の道をキャンプ場へと向かってゆく。山手側は苔むした日陰の植生で、八ヶ岳の山中に居るような雰囲気がある。スキーを履いて入った時は、この山腹の道が長かった印象がある。すれ違ったのは二人のみで、この山塊はほとんど反時計回りでの利用なのだろう。周囲からヤッホーと子供の声が聞こえていた。キャンプ場からかと思ったが、湯ノ丸山に子供が登頂したのだろう。
先の方が明るくなると湿原が右に広がる。6名のロートルが木道上を散策しているのが見えてきた。ロートルと言い放っているが、私も片足はその域に入っている。キャンプ場は静かで、テントは4張りしか見られなかった。貸テントやバンガローがあり、バーベキューコンロや炊事場は整いすぎるほどに揃っていた。舗装路を降りて行くと、次第に地蔵峠を通過する排気音が大きくなってくる。
峠への最後を、もう一度ゲレンデ側に向かってみた。すると、出発したてのハイカーがゲレンデの途中で地図を見ながら悩んでいる風景が見られた。そうだろうと思う。助けを求められれば伝えたが、迷ったり困ったりする方が勉強になる。その様子を左に見ながら駐車場に到着。