御座山        2112m                                                                                                                             
         
                                  
                                 
                                                                                                      
  2021.10.23(土)


 くもり時々雨時々雪      単独     長者の森から       行動時間:4H30M


@長者の森4:03→(10M)→A林道終点地4:13→(51M)→B白岩コース合流点5:04→(89M)→C御座山6:33〜40→(67M)→D白岩コース合流点帰り7:47→(47M )→E長者の森8:34     
        


 
@長者の森の時計は少し遅れている。 A林道分岐点 A林道終点地からの山道。巡視路を兼ねているので一級路が続く。 鉄塔下を進む
       
B白岩コース合流点 雨は雪雨に変わり、1900mm以上では積雪に。 1980m付近 前衛峰:1992高点
   
前衛峰標識 下新井への下降点鞍部 避難小屋到着 最後の岩場は慎重に。
       
C御座山登頂。外気温−3℃ C祠内には浅間神社のお札 Cヤキソバパンと C展望は楽しめないが、冬景色が綺麗。
       
前衛峰帰り 見晴台 1674高点付近は紅葉が楽しめた。 D白岩コース合流点帰り
     
鉄塔帰り 山腹の道はアップダウン リンゴで水分補給 林道終点地帰り
       
コテージ前に戻る E長者の森駐車場に戻る。




 金曜日は冷たい雨だった。高い所は雪であり、2000m峰を狙うにしても標高を下げて遊ばないと辛さが勝ってしまうと思えた。そしてこの時季からの薪づくり作業も控えている。山登りも満足したいし薪づくり作業も完結したい。こんな二兎を追うせわしない週末に、土曜日の天気予報は西高東低の冬型。それを知り2000m以下で遊ぼうかと思ったが、それでもと2000m峰でも下限側の御座山を計画した。

 
 1:20家を出る。GoogleのAndroid Autoは迷うことなくぶどう峠を通らせるよう導きだす。リアルタイムの道路情報をいち早く反映させているアプリのはずだが、実際は反映されていなかった。ぶどう峠の上州側はずっと不通になっている。もちろんナビの言うように通れれば速いのだが・・・。佐久を経由して北相木村の現地へと向かう。ここを訪れるのは物見塚に登った時以来で、この時は先代の迷犬がそれこそ迷子になり、白岩コース登山口に降り立ち待つこと30分後にとぼとぼ降りてきたことがあった。今回も早く帰りたいので、短時間でと白岩コースを思ったが、やや短時間過ぎて負荷が無さすぎるので、長者の森からの入山とした。

 
 長者の森駐車場は、アスファルト敷きで状態がいい。これだけでもこちらにしてよかったと思えた。既に2台停まっており、ハイカーが車中泊をしているようだった。エンジンを切りすぐに準備に入る。駐車場には時計があるが、5分ほど遅れて表示していた。ここを含め、キャンプ場の敷地内には街路灯が見える。キャンプ場のおかげで真っ暗闇ではないのだった。もっともこの日は月明かりもあり、空にガスがかかっている中でも周囲を明るくしてくれていた。外気温は4℃とこの時季らしい気温

 
 4:03長者の森を出発。すぐ先にある分岐道標の場所から橋を渡って対岸側へと進んで行く。コテージ群の途中に枝道があり道標が導く。エアリアマップでは林道終点地まで車が入れるような表記になっているが、入れる車は限られるだろう。普通車でも入れる路面状態ではあったが、道幅は狭く軽四が妥当で、仮に途中で対向車でも来ようものなら、片方は長くバックせねばならない。すれ違いスペースは皆無であった。

 
 林道終点からの道も、しばらくなら車が入れそうな状態で続いていた。実際に以前は入っていたのだろう。道幅も十分あり、一級路のまま続いている状態に、皇太子道のような位置づけなのかと思いつつ歩いていた。出だしはフリースを着込んでいたが、エンジンがかかり途中で脱いだ。しかし上に行くに従い、風当たりが強くなってきた。時折雨も落ちてきていた。

 
 鉄塔を潜った先で雨具を着込む。寒さに対し我慢の限界だった。途端に大粒の雨が落ちてきていた。この時は、木々に残った雨が強風で落ちてきていたのかと思ったが、その答えは上に行って判った。そうそう、鉄塔があったことで道の良さが理解できた。今は巡視路も兼ねているのだろうが、作道した当初は、鉄塔設置の作業道だったのだろう。

 白岩コースと合流し尾根筋を進んで行く。見晴台に着くも、開けている西側にはガスが見えるだけだった。1900m付近を越えると、地面は白くなり雪が落ちてきていた。先ほどのは間違いなく雨だったようだ。迷犬は嬉しそうに雪面に身体を転がすしぐさをしていた。目的は判らぬが、嬉しそうなのは確か。温度計はマイナス2ほどを示し、北風が強いので体感温度はさらに低い感じであった。

 
 前衛峰には、見晴台にもあった標識があるが、だいぶ退色して読みづらくなっていた。前後して段差のある通過点があるが、迷犬は自助努力で抜けて行く。この先の下新井地区への下降点鞍部は、木々が新雪を纏って奇麗だった。東にはぼんやりとオレンジ色の来光があり、少しガスが晴れ日差しが入ってきたならば、もっともっと奇麗だったろう。積雪量は20mmほどになっていた。進む先にピニー色の小屋が見えてくる。着いた。

 
 避難小屋からの最後は、全て岩場なので雪が乗っていることもあり注意を払う。一部切れ落ちた細い通過点もある。そんなことを知らない怖さ知らずが、西寄りを伝い注意を入れる。少し風が収まる時間もあり、降雪も止んでいた。ただし何も見えない。

 
 御座山登頂。北西陵へと続く道形が東側斜面にある。キジ場でもあるのか、迷犬がその進む先を気にしてトコトコと降りて行った。慌てて祠に挨拶してから降りて行く。やや強くリードを引いたので、間違いなく臭いの強いものが先にあるようだった。岩登りの場所がキジ場では・・・。ウールの手袋だったが、濡れて指先が悴む日であった。動かないと寒くなるばかりなので、そそくさとヤキソバパンで朝食として山頂を後にする。雪面に残る大きな足跡を見て、後から来る人は犬と判るだろうか・・・。分別できない人は熊と思うだろう。

 
 雪面のトレースを追いながら戻って行く。前衛峰から北側は道幅の細い通過点もあるので、相手が驚かないよう配慮し迷犬は後ろを歩かせる。彼は復路をどう理解しているのか、ほとんどの場所で帰り道になると枝を咥えて歩く。毎回のように見る行動なのだが、全く理解できていない。往路ですることはほぼない。だれか研究してくれないだろうか。

 
 見晴台まで戻ると尾根上の積雪は無くなり、ここから下側は黄色が目立つ紅葉最中の広葉樹林帯となる。まだ青い葉も多くこれから色づく葉も見える。コースの分岐点まで戻ると、下から男女のパーティーが登ってきた。この日初めてすれ違う方で、さすがの二百名山であり、このあと相応にハイカーとすれ違う。

 
 途中、広い場所で男性が休憩していた。迷犬を見るなり3歩ほど後ずさった。表情を見ると、泣きそうな、文句を言いたそうな顔をしていた。連れていることが迷惑をかけたようだ。でも根っからそんな顔だったら・・・それは私の考えすぎかもしれない。こんな時もあれば、沢を跨ぐ手前では、4名パーティーのうちの女性に「かわいい」となでなでしてもらう。やはり男性の方が、犬嫌いが多いように思う。女性に犬好きが多いとも言えるかもしれない。林道終点からはすれ違う人も途絶え、キャンプ場敷地内はオフシーズンらしく閑散としていた。

 
 長者の森に戻ると管理棟に気配があり、この時季でも管理者がやってきていた。ここも駐車料金を取ればいいと思うが・・・こんないい駐車場になっているのだから。駐車場から3名のパーティーが出発して行くところだった。我々を見て、おばちゃんが「犬の散歩に来ているんだ」と言った。長靴を履いて登っていたからだろうか。散歩で間違いないが、背中にザックも背負い防寒帽も被っていたのに・・・。いや、登山者の気配を消せるほどになり、ジモティーに見えるほどになったと言うことかもしれない。まあ犬連れ登山を見慣れない人は、散歩と思うのは普通かもしれない。




 
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