城山
720m 赤頭中山
820m
五輪山
857m
稲綱山
720m
2023.12.9(土)
晴れ 単独 長門いこいの丘公園を起点に 行動時間:2H35M
@長門いこいの丘公園6:14→(6M)→A大手門口6:20→(10M)→B城山6:30〜33→(4M)→C搦手口6:37→(26M)→D赤頭中山9:03〜05→(28M)→D五輪山7:33〜39→(25M)→E大手門口再び8:04→(5M)→Fいこいの丘再び8:09→(10M)→G林道入口8:19→(7M)→H稲綱山8:26〜30→(19M)→Iいこいの丘公園駐車場8:49
@長門いこいの丘公園から。トイレあり(夜間電灯無し) | 大手門口近くに解説板あり | A大手門口。民家横。 | A少し入った場所に道標 |
急登開始 | 急登途中の馬屋跡 | 尾根上に露岩点在 | 最後の登り |
石祠が南を向く | B城山 | B南西 | B北西 |
B長窪城址 | B城山から見る五輪山側 | 北尾根に堀切が連続する | C搦手口に出て林道を東進。 |
沢沿いの心地いい林道 | 段々に造られた植林地もしくは畑跡。 | 橋を跨いだ先で林道を離れる。 | 林道から見上げる赤頭中山 |
D赤頭中山西側 | 赤頭中山南尾根 | 林道幅に乗る | 一帯は禁猟区 |
この場所で林道を右折。まっすぐ進んでも同じだったよう。 | 別荘地内に入って行く。見えるのは206番別荘。 | 学者村内の別荘群。 | 別荘地内西端の終点地。住まいするお宅がある。 |
尾根上に薄い踏み跡あり。 | 890mピークを振り返る | 860m付近。別荘地にするのか道が切られていた。 | D五輪山南側 |
D五輪山北側 | Dヤキソバパンと | 西尾根は快適尾根。 | 810mからは北西尾根に |
途中開けた場所がある。伐採地跡のよう。 | 林道幅に乗る | 途中ネットで塞がれ全閉で困った。潜る。 | ネットの南に貯水池 |
北への道にはフェンス | 麓側に降りてゆくと、もう一つフェンス在る。閉めづらい扉。 | 村落内に降り立つ。 | E大手口再び |
Fいこいの丘再び | G林道入口 | 付近は止山。表示手前に塞ぐようなテープあり。 | 山頂側もテープで塞がれた感じ。 |
H稲綱山西側 | H東側 | 西に下り林道に乗る。 | 国道254に出る。 |
I長門いこいの丘公園駐車場に戻る。 |
飽きもせず信州の古地図を眺めていると、旧長窪古町図内に山名表記が多く興味を抱く。まず一番先に、猟期なので禁猟区かどうかを調べる。せっかく準備をしても現地でリスクあるのでは決行しにくい。幸い禁猟区であった。古地図を二分するように、中央に依田川が走り、その右岸である東側に名のフラれた場所が並ぶ。鳥羽山の南に愛宕山が見えるが、ここはどうにも同定が難しく今回は保留。以南の4座を検討してゆく。
稲綱山の位置は、702高点峰の南側の2峰が対象になるが、五反田地区の位置と北と南の水線の入りようから730m峰ではなく、その南の720m峰と判断した。山体の大きさからも。次に城山だが、ここは迷うことなく長窪城址である720m峰となる。3座目は城山東の五輪山で、ここは地形図に奇麗に絵図がトレース出来て857高点峰で間違いない。そして4座目がその東の赤頭中山。山名でなく地名のようにも読めるが、「中山」らしい小山が書かれているので山名でいいだろう。古地図では道が南を通過しており、これが迷う部分であったが、水線の描かれている谷の様子からは、820m峰で間違いない。机上での山座同定が終わったら、いざ。
R254で内山峠を越えて行くのだが、市野萱通過時に、90kgほどあろうかと思える熊が直前を横切った。体長は1.5mほどの大人で、世の中のニュースに聞く無冬眠とかエサ不足とかを目の当たりにした。予期せぬものを見た余韻を引き吊りながら信州へと入って行く。佐久での外気温は3℃と暖かかった。254をそのまま伝い、笠取峠手前から北に折れ、峠道を降りた場所が本日の遊び場であった。依田病院の南側に「長門いこいの丘公園」があり、15台ほど停められそうな駐車場がある。そこに突っ込む。トイレを利用したが、夜間でも電灯は点かなかった。スイッチ類もない。
6:14に出発。城山は搦手口から入山する方が多いようだが、麓側に大手口があり、ルートとしてもその方が到達感があると思い村落内を南進してゆく。しばらく進むと駐車スペースのような広みがあり、その南側に城址の解説板が立っていた。大手口は民家の駐車スペースに挟まれていて、ちょっと判り辛かったりする。登路を10mほど進んだ先に道標が在り道案内している。100mほど沢沿いを進むと、尾根末端の取付き点でここにも道標が立つ。急登を登ると馬屋跡があり、少し西にオフセットして尾根頂部を伝うようになる。露岩がちらほらとあり、周囲はアカマツの植生で雰囲気があり三橋美智也さんの古城を口にしてしまう。緩斜面を経て南の廓の堀切を越えると最後の登り。山頂直下に石祠が在るが、南を向いており上中町の方が設置したと想像できた。
城山登頂。照明灯のある大ぶりな東屋があり、西側が開けたとても展望のいい場所であった。小山のようになった最高所には、何かが建っていたのか石材が横たわっていた。東を見ると、五輪山らしき高みが見える。あまり労せず1座終了で次に向かう。北に下ると二の廓の棚で、その下はいくつもの堀切が並ぶ北の廓群となる。細尾根を進んで行くと林道に出合い、そこが搦手口で城址の大きな石碑と案内図が見られた。縦走形態で進んできたので、絵の中の全てを見られて満足だった。
林道を東進してゆくのだが、舗装路はすぐにダートになる。ただの林道歩きの予定であったが、沢沿いの道で思いのほか心地いい場所だった。進む先は学者村の別荘地であるが、走った形跡は乏しい林道であった。炭焼き窯が山手側に見られたり、耕地のように段々になった地形が見られたりした。この林道が南進に変わる手前に橋が在り沢を跨ぐ。向かう先右手に赤頭中山の高みがある。真東辺りから取り付こうと林道を離れたが、倒木が邪魔をして、少し西側に振ってから急斜面を登って行く。
赤頭中山登頂。人工物の一切ない山頂であった。南に尾根を降りて行くと、再び林道幅に乗る。増々通った形跡の感じられない林道となった。このまま南進してゆくと学者村に行ってしまう。向かうは西側であり、最初に出てきた枝道を西に入って行く。後から判ったが、曲がらずにまっすぐ進んでもよかったよう。車は通過できないような道形を登って行くと、向かう先に家が見えてきた。こんな場所まで学者村の別荘地になっているのかと知ることになる。道形は有耶無耶になり適当に上がると、206番のお宅で、ここは各お宅の所有者名がフルネームで車道側に記載されているのが特徴。これほど個人情報に煩い時代に珍しい。
別荘地内の道形を伝い南に進んで行く。どこかで西に向かう道に出合うだろうと予想しているのだが、なかなか出合わない。予想と言うのも、西側上部にも建物が見えていたからであった。なかなか道に出合えず、途中の朽ちた階段路で南に駆け上がると、出た先に北西に進む道が走っていた。もう少し我慢して伝っていたら、この道の分岐が在ったよう。それにしても、予想以上に別荘が林立している。なかには別荘としてではなく定住しているお宅もあり、この林道終点地のお宅もそうで2台の車が置かれ生活感があった。林道の先に門扉がある配水施設があり、それを左に見ながら薮を分けると、尾根上に薄い踏み跡が見られた。
890mの山体の最高所を通過してゆく。最初ここが五輪山じゃないかと思ったが、図示されているのはここでは無い。このピークから進路は北に振る。意識していないと西に行ってしまうだろう。北に進み860mの高みで今度は西進に変わる。ここで、こんな場所にブルドーザーで拓いた道が現れた。散策路のような切り方であり、ここも学者村別荘地開発予定地だったのではないかと思えた。落葉の堆積する緩斜面尾尾根を進む。
五輪山の山頂は広く東西に長い。北側はやや暗いので明るい南に寄って行く。ここも人工物皆無の山頂で、訪れる人が少ないだろう事が伺えた。本日の最高所でありヤキソバパンで朝食とした。下り路は特に決めていなかったが、西に下るとこの上なく快適尾根で心地よかった。810mからの尾根は北西を選ぶ。ここも伝うにはアタリであった。しかし麓側が近づくとやや野草が邪魔をする。尾根から南に下ると、谷に林道幅が走っていた。このまま麓にと思っていたが、途中で完全に薮化した泥濘地があり、そこを抜けると再び林道幅が現れる。そしてその進路を緑のネットが塞いでいた。簡単に開け閉めできるだろうと思ったら、獣よけの為だろうしっかり塞がれていた。周囲に扉らしき場所は無く獣よけが連なっていた。やむなくネットを押さえているブロックを外し下から這って出る。出た場所の南には貯水施設が見られた。他に出る場所は無かったのかと、北側の道を東に伝ってみると、ここには鋼鉄の門扉が設置されていた。
舗装された道を西に降りて行くと、また門扉があった。開けるには容易いが閉めるのが非常に面倒で力を必要とした。左右の扉が1枚モノではなく2枚繋いで出来ており、その真ん中が自在に折れ曲がり、左右から中央に力を込めて閉めないと閂を入れる位置が合ってこないのだった。自在・自由なのも困りもの。今の世の中を表しているような門扉であった。畑の中を降りて行き集落内の道に出る。そのすぐ北側が、往路の大手口の場所であった。いこいの丘公園まで戻ったら、そのまま公園を抜けて国道254に乗る。そして立科町側へと九十九折を上がって行く。ここは車の往来が多く、通常は歩行者などいない場所なので注意が必要。ブラインドカーブのイン側を突いてくる運転手も多い。3回ターンした680mの場所から枝道が北に入っている。薮化していると思ったが、状態のいい車で十分使える道であった。
710mの峠に差し掛かる辺りで、林道の上空2.5mあたりにメタリックの赤と銀のテープが流されていた。何を意味するものだろうかと気にしていると、その先に段ボール紙に書いた「止山」の文字が見えた。そういう事か・・・。特に罰金とかは書いて無く、そのまま進むと、T字分岐となり、西側にも少し道幅が切られていた。西に曲がるとここにもテープが流されていた。林道幅が終わった先には踏み跡があり伝うが、植生が進路を邪魔していた。間違いなく獣の道であった。
稲綱山登頂。最高所に祠の残骸があるのかと見えたものはブロック片であった。南にはさらに2片落ちていた。周囲はアカマツの植生で止山に納得。展望は無いが山頂らしい雰囲気の場所で悪くない。予定した4座を終え下山は北西尾根を使ってみる。これは途中までは良かったが、下に行くと結構薮化していた。北の谷に道形が見え寄って行こうかと思ったが、少し我慢していると下側に道形が見えてきた。地形図の実線路であった。その林道に降り立ち南進してゆく。国道を跨ぎ622.9三角点を通過し依田病院前まで進む。そこから沢沿いを東に上がり、国道に出てから長門ふれあいの丘公園に戻る。