笠ヶ岳    2075.9m                                                                                                                                                                                                               
  2023.5.27(土)


  くもり    単独     笠岳峠より     行動時間:35M


@笠岳峠4:09→(19M)→A笠ヶ岳4:28〜32→(12M)→B戻る4:44

                                                                                                                                           


 
@笠岳峠から 最初はなだらか すぐに急登階段に。プラスチックの土留め階段。 以前の階段路の上に敷設されている。
       
最後の岩場。登れず困っている。 ロープ場上 A笠ヶ岳 23年ぶり A二等点
   
A大岩下の祠 A南の展望岩上から A最高所 A御嶽信仰の場所だが、熊野信仰のお札が中に。
     
A最高所から東 A東 A南東 A南西
       
A西北西 A北 階段帰り B峠に戻る




 志賀高原には、時間を必要とする山も多いが、その反対で簡単に登れる山も多い。後者の中で一番人気の場所が笠ヶ岳であろう。300名山にも名を連ねており、国内のその中においても楽に登れる2000m峰である。

 
 現在は地形図に読める「笠ヶ岳」の表記が主流であるが、現地の笠岳峠や笠岳茶屋に残るように古くからは「笠岳」表記のよう。さらに奥山田村の古地図には「笠嶽山」とあり、笠岳表記の方が現地の呼び名として合っているよう。少し話が逸れるが、牧村図奥山田村図内には万座山が「満山」になっている。万座(マンザ)の元は満山(マンザン)に由来することが判る。

 
 5月27日は、迷犬の誕生日であった。志賀高原で彼においての未踏座になっていた笠ヶ岳であるが、大半が勾配の強い階段路で歯槽膿漏な感じになった場所も多く避けていた。厚い胸が閊えて登り辛いだろうと保留にしておいたのだが、折角の誕生日でありダメもとでトライしてみることにした。と言うのも、先ほどの奥山田村図内に気になる山名を見つけた。「木曽の城山」と書かれている場所がある。笠ヶ岳が御嶽信仰の場所と聞くので、木曽の名前が関係する場所と判る。主たる目的は、この木曽の城山の方であるが、その前座に笠ヶ岳に登る事にした。人気の場所であり、ハイカーが訪れる前にと夜明け前後での登行とした。

 
 1時15分に家を出る。倉渕を経由し大戸の関所分岐に行くのだが、そこからのルートが嬉しかった。須賀尾峠を越える予定で来ていたが、新たに川原湯温泉へと抜ける県道377号が3kmあるトンネルを新設し開通していた。これによりクネクネする運転負荷が格段に軽減され草津に上がって行くことが出来た。殺傷ゲートは、前日に観光課に連絡を入れ開いていることを確認してあった。以前に、開いていると思って来たら閉まっていたことがあったからであった。この日の志賀高原は、外気温6で無風だった。天気は曇りだが山歩きには適当な日。横手山側から九十九折を下り熊の湯の所から山田温泉への林道に入って行く。25日に降雪があったと言うことで若干気にしていたが、凍った場所に遭うことなく笠岳峠に到着した。1台タイヤを軋ませた走り屋が訪れただけでハイカーの車は無かった。5分程休憩ののちすぐに準備に入る。

 
 4:09笠岳峠を出発する。入り口には仮設のトイレが設置されていた。最初は緩やかな階段路で、次にプラスチックの土留め仕様の場所になると勾配が強くなる。迷犬はハードルを飛び越えるかのように登って行っていた。これが3座目とか4座目であったなら、疲れて見えるような元気は無かっただろう。1座目がここで良かったと言える。山田温泉側からヘッドライトが上がってきて、峠のゼブラゾーンに停まった。急がねばと思うのだが、木製の階段路になると、さらに勾配が強くなり急ぐことはできなかった。その階段の下に懐かしいステップが見えた。以前あった階段路を撤去せずに新規の階段を敷設したようだった。迷犬は幅の狭いステップも気にせず登って行った。

 
 小さな上り下りのある階段路は懐かしく、今はその手前を通過するような道形になっていた。この先で残雪が見られ足場を選びながら進んで行く。そして岩場。少し登ってロープの末端辺りで迷犬が振り返る。「助けて」と言っている顔で、前足を上の岩にかけさせ、後ろ足を抱えて上に送ってやる。その上側もやや険しい印象だったが、迷犬は自分で足場を選んで進んで行った。

 
 笠ヶ岳登頂。曇り空ではあるが、青い空が無いだけで展望は楽しめる日であった。下側の祠に挨拶してから大岩の上にあがる。最高所の祠前に置かれた山名板は「笠岳」表記になっていた。これでいいんだろうと思う。23年ぶりの登頂だが、以前と変わらぬ山頂の様子が懐かしい。風が無いので岩の上に立っても安心して周囲展望を楽しむ事が出来た。峠にハイカーらしき車を確認しているので長居せず下山となる。

 
 岩場の帰りは、往路と同じ段差の場所で迷犬は立ち止まり抱き下ろしてやる。そして残雪地帯を経ての階段路。急階段なのでかなり慎重になるかと思ったが、前足を伸ばしてスイスイと降りて行っていた。登ってくる方が居るかもと思いつつ、下側に注意しながら降りて行く。車道の九十九折途中に停まっている車も2台見られた。そうか、ハイカーだけでなく山菜採りも入山しているのかと気づいた。

 
 笠岳峠に戻る。犬好きな江戸から来られた方が準備をしていた。エスクードにMTタイヤを履いており、「高速で煩くないですか?」と聞いたら、「全く気にならない」とのことであった。ジオランダーのMTタイヤであった。次の木曽の城山に向かう。



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