峰山
1339.8m
小池
1300m
2023.11.18(土)
くもり 単独 傍陽ふるさと公園より 行動時間:2H27M
@傍陽ふるさと公園芝生広場駐車場6:02→(35M)→A1124高点6:37〜39→(14M)→B標高1235m尾根に乗る6:53→(23M)→C小池7:16〜19→(12M)→D峰山7:31〜32→(57M)→E駐車場8:29
@傍陽ふるさと公園芝生広場駐車場から | 最初の分岐。左。 | 白樺の植生地 | 1080m分岐の注意看板 |
1080mの分岐。帰りは山側の道から降りてきた。 | 1115m付近の湧水地。貯水枡。 | A1124高点は、平原で別荘地と畑が在ったよう。 | A現存する建物。 |
1130m付近で林道は倒木に塞がれる。がその脇を果敢に通過した車両の轍が残る。抜けた先は泥濘地形。 | 一帯は別荘地だったよう。 | 1150m分岐。実線路側より破線路側の方が道形が濃い。右に。 | 1150m分岐に立つ杭。林班の事か、別荘地の境界の事か・・・。 |
上側にも所有者(社)看板あり | 斜度が増してゆく。 | 1190mの分岐。右が破線路側。左は描かれない道。左に進む。 | B1235m付近で尾根に乗る。ここで道形の終点かと思ったら、折り返して尾根側へ。 |
1250m付近。尾根上の道。 | 1280m付近で林道幅から山道幅に。 | 道形は北西に進んでいたが、離れ1340mで尾根に乗る。 | 尾根上のクマの糞。 |
南側から見る小池全景 | C小池到着。一部氷結していた。 | C小池東岸より南西 | C小池東岸より北西 |
Cヤキソバパンと | 小池の東側は大倒木帯。 | D峰山登頂 | D三等点は大きく割られていた。標柱は倒れていた。 |
D西側の様子 | 1190m分岐の帰り。南進。 | 途中の伐採地から鳩ヶ峰側 | 1160高点北 |
ムラサキシキブ | 1080m分岐帰り | E駐車場に戻る。 | E新しい公園案内図が取り付けられていた。 |
信州の古地図を現在の地形図に投影している中で見つけた場所。傍陽村の高岩山を狙おうかと見ていたら、真田2.5万図に「小池」なる場所が目に入った。高所にあり、池塘でも無さそうな様子で、過去に見ているあちこちの池の様子が頭に浮かんでくる。描かれているが、現地が枯れている予想もできる。気になったら行かずにおれない性質なので、いつ行こうかと計画を練っていた。
WEB上にはヤマレコに記録があるようだが、会員になっていない私は見ることが出来なかった。会員になればいいだけなのだが、天邪鬼だったり意固地だったりするのでしょうがない。まあ情報があるより、無い中で自分で考えルートを選ぶのが楽しかったりする。さてルートを検討する。
西に実線路が見え、そこからの破線路が南に近接している。オコウ山の北を巻くルートであるが、まず車利用は出来ないと考えた方がよく、鳴尾沢出合いにある大山祇神社からアプローチとなる。これが西側のルート。反対の東側だと、洗馬川支流沿いに破線路が在り、小池に向かっている。これが一番最短路のようで気になっていた。ただここで植生を考慮する。藪だった場合は緩斜面の方が楽。2018年に天狗岩へ行った時に、傍陽ふるさと公園からの林道を歩いている。歩いている範囲は情報を持っているので有利でもある。そして当日見ている北側の伐採地の様子からは、実線路と破線路が問題なく使えると判断した。あとは冬場であり、南面で行動した方が暖かく行動できると判断し、最終的にはふるさと公園からのアプローチとした。
3:50家を出る。軽井沢に上がり、いつものように浅間サンライン経由で向かってゆく。前日は雨で、高所は雪だろう。久しぶりによく冷えた日で電光掲示板はマイナス気温を示していた。真田に入り傍陽ふるさと公園に上がって行く。マレットゴルフ場を右にしてさらに進むと芝生広場の駐車場となる。予定ではここから出発だが、林道をどこまで進めるかと入って行ってみる。この先で、右側に小屋が建つ場所があるが、その先が流れで抉られていて、その高低差は300mmほどになっていた。地上高のある四駆で来ているので行っていけないことは無いが、無理する必要もなく戻って駐車場に入れた。
6:02出発。前回から5年が経過している。すぐに見える畑はまだ耕作していたが、見えるのは野沢菜だけであった。時季的な関係かもしれない。でも作業小屋内はだいぶ閑散としてしまっていた。その先の小屋のある耕地は荒れてしまい、しばらく使われていない事が見える。5年前はこの先の南と西斜面で伐採作業がされていた。そのため見通しはいい。今日は999.9mのぞろ目三角点は端折る。
最初の分岐が右に見送り、その先で白樺の小群落が現れる。誰かが植えたものなのか自然なのか、そこだけ白い幹が目立つ場所であった。1080mに2つ目の分岐があり、これは地形図に描かれている場所で、真新しい入山禁止の看板がみられる。全ての入山者ではなく「山菜及びキノコ等の採集を目的としての」と文言が添えれれているので登山である場合は問題は無い。この分岐から進む事6分ほどの場所に、山手側に湧水地があり貯水升が作られ、麓側のどこかに引水しているのが配管から見られた。麓側に集落は見当たらず、何処に導水しているのか不思議でならなかった。
北進が西進に変わると、その先で平地が現れ、ここが1124高点の場所でちらほらと人工物が見える。畑でもしていたような広みと、その奥東側には、デッキ付きの建物が見え別荘のように使っていたと思われた。過去形で書いたが、そこまでの通路に轍は無く、しばらく使われていないよう感じられた。そして貯水タンクもあり、先ほどの引水はここの為と思えた。北進してゆくと林道幅の7割を塞ぐ倒木があり、その脇のスペースを果敢にも通過している轍が残っていた。ここまで入れるのはジムニーくらいであろう。軽トラでは麓の掘れたところで通過は困難と思えた。
1124高点より北側のエリアは、別荘地として売り出された場所だったようで、所有者の名前の入った大きな看板が立っていた。この先で実線路は西進するが、轍の濃い方は東進してゆく道の方であった。地形図では破線路の分岐位置が南にオフセットしているが、現地は標高1150mでT字分岐になっていた。分岐箇所に紅白の杭があり、いろいろ書いてある。境界があることだけはそこから判る。やや急な林道幅を東進してゆくと、こちらにも所有者の看板が見られた。描かれている通りに1190m地点に分岐がある。書かれていない北への道も在り変則4差路となっていた。
地形図通りに尾根を乗越す手前で道の終点があるものと思っていた。しかし現地は、折り返して尾根上に道幅が進んで行っていた。これは予想外で、事前の衛星写真による下見でも判らなかった。快適に北進してゆく。このまま峰山(三角点峰)に連れて行ってくれるのかとも思ってしまう。途中高みのある場所で道形は西側斜面に切られ、1300m付近までは林道幅だったが、その先は山道幅に変わる。以前は林道幅だったよう。てっきり西からの破線路に繋がるのかと思ったが、峰山の三角点峰直下を通り尾根を外さないよう切られていた。伝いすぎると小池以西に行ってしまうので、適当な場所で道形を離れる。
尾根に乗ると、熊の糞が残り生息していることが見えた。最近のものではなくだいぶ古いものであった。尾根から北側斜面を降りて行く。水があれば輝くように見えてくるはずであり、渇水していれば枯れた景色が続くのみ。進む先に目を凝らしつつ高度を下げて行くと、輝くものが見え、水を湛えていることが判り気が焦る。小池には水がある・・・。その全容が見えるようになる。外気温はマイナス5℃、一部は氷結している場所も見らる。小さい池なので、水量より周囲からの落ち葉量が勝るようで堆積している。よって池ではあるが湿地のような場所も多かった。あと思ったのはこの時季で良かった。南と西側はシダ類の群落で、そこに倒木が混ざるのでグリーンシーズンでは歩き辛かったろうと思えた。
小池到着。酷い藪の場所と思ったが、意外や林道も在ったことで楽に到達することが出来た。獣のヌタ場になっているようで、東岸には踏み跡が見られた。今日はここがメインなので、ここでヤキソバパンで朝食とした。小さいが小さ過ぎない広さがあり、おそらくは何か伝説が残る場所であろうと思えた。水のある場所には伝説は多い。そう思うと池のほとりに祠でも在って欲しかった。さて次は峰山。
池の東側から尾根を伝おうと思ったら、これがなかなか大変だった。一帯は夥しい倒木があり、それらの隙間を探しながら南に高度を上げて行く。これなら池の南岸から南に這い上がった方が楽であり、東側の地形は避けた方がいいと思えた。ただ標高差は40mほどであり、我慢して登って行く。
峰山登頂。峰山とはこの三角点名である。麓の峰山集落北の999.9三角点は「中組」であり、そこが「峰山」であったら集落名と認識するが、この山頂位置での峰山名なので山名で間違いないと判断した。遠目にはすくっと立っている三角点に見えたが、近づくと無残にも大きく割られていた。大ぶりに見えたが三等点であった。倒木の多い山頂で、この時季にしても展望が無い場所であった。南に下り、往路伝った道形を戻って行く。
南進途中から、東の半田入谷川向こうに1386.8峰が見え、その姿が凛々しくかっこいい。最高所が尖っていて、一本走る西尾根も登山意欲をそそる奇麗なラインだった。帰路は1190m分岐を南進路を選ぶ。そこからの途中は伐採地があり見通しがいい。鳩ヶ峰から大道山の連なりの向こうに、頭だけぴょこんと出してある山が気になった。進んで行くと懐かしい場所に出合う。1160高点北の場所で、天狗岩を歩いた時に主尾根側から出てきた場所であった。
林道歩きになり、霜が降りた地面が車に踏まれていることに気づく。今朝の跡である。降りて行き1080mで往路の林道と出合う。車両は何のためにと思いつつ歩いていると、突如発砲音が堤入谷側の谷間に轟いた。立て続けに2発。その大音量に迷犬も立ち止まる。慌ててスマホで猟期を調べると、長野は11月15日からで、最初の週末であり猟師も気合が入っているだろう事が想像できた。ここは猟場だったのか・・・そして先ほどからの新しい轍は猟師のものだった。無線機を持てば会話を傍受できたが、もう持つことは無い。気持ち慎重に下って行く。さすがに林道で発砲は無いだろうが、早くに獲物を得たいだろう猟師の気持ちも判る。出来うるリスクヘッジはするのだった。
ふるさと公園の駐車場に戻る。建屋の所には真新しい園地の案内看板が設置されていた。3度ここを訪れているが、最初の1回のみ家族連れに出会ったが、以降の2回でここで他人を見たことがない。広く園地整備されてはいるが、あまり知られていないのだろう。もしくは経路が狭く敬遠されているのかもしれない。
振り返る。難しい場所かと思ったら、案外楽に到達できる場所であった。南と西側には下草は少なく、北や東斜面にはそこそこ見られた。マーキングや見出標や空き缶や、それらの一切ない場所で自然味があり心地いい場所であった。