宇津野峯        1473.9m          南木山(四等点峰)        1384.0m                                                                                                                                                                                                                                                                                
  2024.3.16(土)


  晴れ    単独     南木山別荘地内より      行動時間:3H36M


@1170m地点6:26→(11M)→A1260m除雪最上端6:37〜43→(76M)→B宇津野峯7:59〜8:09→(33M)→C栗平峠8:42→(31M)→D南木山四等点峰9:13〜15→(47M)→E戻る10:02  
                                                                                                                                 


 
@別荘地内の1170m付近から出発。 A1260mの分岐点が除雪最終端。前回はここに駐車した。 A久しぶりにアルミワカン 途中の「お断り」看板
       
途中の道標は、まだ判読できる。 往路は栗平峠への道を右にして北進してゆく。 1410mで主尾根に乗る。 B宇津野峯登頂 
   
B黄色い看板が木に取り込まれている。 B宇津野峯から見る浅間隠山 B伝って来た南側 B風を避けて東側でヤキソバパン
     
B三等点を探すのに何箇所か雪を掘ってみたが、地面は600mmほど下にあり諦める。 C栗平峠 C峠表示 往路のトレースに乗る。1360mの分岐。
       
南木山の東尾根を登る 途中のアンテナ施設 D南木山四等点峰  D東側 
       
1350mの分岐に戻る。「お断り」看板の場所。  1260mの除雪終点帰り。  E1170m地点に戻る。   




 笠岩に登ったのが2018年のちょうどこの時期。栗平峠経由だったのだが、その栗平峠の北側に、宇津野峯なる高みがあることを知った。なにか津和野を思わせる山名であり気になった。気になったら登らずにおれない性質でさっそく計画してみる。

 

 前回は西からアプローチだったので、今回は東側からとも思ったが、積雪期に温川沿いの林道に入るには、けっこう本気モードで気合を入れないとならない。楽を思うとやはり西からのアプローチとなる。一度別荘地内に入っているので、除雪がされていることも知っている。古くからの峠越えの道なのか、通常は一般車通行不可とか表示があるが、ここの別荘地にはそれが無い。

 

 この別荘地内には「南木山」と言う四等点峰がある。南木山は北軽井沢の地名のようであり山名では無いようであるが、その南木山(別荘)地区の最高所的位置取りであり、併せて狙ってみることにした。南木とは、佐久総合病院の医師でもあり、直木賞作家である南木佳士さんがペンネームで使っている場所でもあり、御仁の出身地が北軽なのだった。本を読んでいて、やけに北軽の作品が多いので調べると、そのことを知り「南木山」の地名を知ることとなった。

 

 4:15家を出る。軽井沢から万山望を登り、北軽に降り照月湖を目指す。この湖は四季を通じての観光地であったが、堤防決壊により、もう水を湛えていない。道の両側には除雪の雪が堆積し、すれ違いが困難な場所が続く。進んでゆくと場違いなほどの大きなマンションが現れる。別荘地内をそこに向かうように進み、マンションを左に見て進むと、その先に南木山別荘地を案内する道標が出てくる。別荘地内は除雪がしっかりされていたが、凍っている場所も多くドキドキしながら登って行く。前回は四駆、今回はFFだった。一応除雪最終点まで進んだが、停めようと除雪余地に突っ込んだらスリップしだした。身の丈に合わないと標高を100mほど下げた場所の余地に入れる。ここは路面が出ている場所だった。

 

 6:26出発。1170m付近から、先ほど車で行き来した場所を登って行く。10分ほどで除雪終点の1260m地点に着き、そこからの雪に足を踏み入れてみる。見事に太ももまでのツボ足になった。迷犬も勢いよく突っ込んだはいいが予想以上の雪に、ここを進むのって顔をしてこちらを見上げていた。除雪側に戻りワカン装着。それでもここでは250mほど沈み、以後でも平均200mmほどは沈んでいた。もう少し締まっているかと思ったが、やはり気温が高いよう。ここで3あった。ただし西風が強く、体感温度はマイナス気温であった。

 

 道なりに進むと、前回見なかった土地所有者の表示が続いた。上の方だけなのだが、何のためだろうか。崩落地の場所には真新しいオレンジ色のフェンスも設けられていた。途中の古い道標は健在で、北軽井沢と栗平峠の表示はまだ読めるほどであった。この先の分岐を右に上がると栗平峠であるが、尾根に沿って北進してゆく左への道を進んでみる。進路を塞ぐ枝などもあり分け進むような場所もあった。迷犬と交代するようにラッセルしてきているが、ワカンではなくスノーシューで来るべきだった。そもそもの話で長靴履きなのでワカンの選択だったのだが、登山靴を履きスパッツを着けるべきだった。ここまでに、すでに何度も長靴の中に入った雪を出す作業がされていた。

 

 進路右側に主尾根が見え、朝日に照らされ暖かそう。尾根の西側の道なので西風を受けっぱなしで、温かさを求めて西に這い上がり主尾根に乗る。尾根の上の方が締まっているかとも思ったが、大差はなかった。乗り上げたのが1410m付近で北進するのだが、既に東斜面は雪が無い場所もあり、風を避けながら東側をトラバースしながら進んでゆく。

 

 宇津野山登頂。ブリキの黄色い看板が木に取り込まれ、北側には文字こそ見えないがフジオカTK氏の荷紐が縛られていた。相変わらず風が強く、東に逃げて雨具を着こみ小休止。次に三角点探しに入るが、スコップで掘るものの、ここの積雪量は600mmほどあった。3箇所ほどを掘ったものの、これでは埒が明かないと諦める。こんな場合、「ここ掘れワンワン」と犬を使えばいいのだが、彼にそういう訓練はさせていない。南に見える浅間隠山が凛々しく、さすが200名山と思えた。

 

 帰路は主尾根を進み、栗平峠経由で戻って行く。そして「お断り」看板が建っている分岐を西に進んでゆく。道形は南木山四等点峰の北側を巻いているので、適当な場所から東尾根に取り付く。深いツボ足が久しぶりで、膝回りの筋肉が攣りそうでもあった。先を行く迷犬が、頻繁に振り返る。遅いぞと訴えているのだった。尾根の途中にはアンテナ設備があり、別荘地よりのものと予想できる。もう僅か。

 

 南木山四等点峰登頂。先ほどのこともあり、雪を掘り三角点を拝むことは諦めた。ここからの下りは、締まっていれば南に下ろうと考えていたが、もうトレースを当てに戻る一択となっていた。かれこれ何度長靴の中の雪を出しただろう。靴下はびしょ濡れであった。東に戻り、1350mの分岐から別荘地内の道を下って行く。早くツボ足から回避されたく除雪終点地へと気持ちは急ぐ。迷犬もこの頃になると前を進まず後を付いてきていた。疲れている証拠であった。

 除雪終点地に戻りワカンを脱ぎ楽になる。日本海側の重い雪だと、ワカンの方が有利の場合もあるが、ここくらいの傾斜だとやはりスノーシューの選択が正解であった。別荘の管理人が見回りに来たかと、雪面の轍を確認したがそれは無かった。凍った路面に足を滑らせながら迷犬が降りてゆく。たまに来るならいいが、ここで冬季に過ごすには毎回運転にビクビクしなければならないだろう。夏は涼しいだろうけど・・・。車に戻る。

 振り返る。無積雪期であれば、サッと踏めてしまう2座であろう。下山後に膝周りの筋肉痛は翌日まで続き、体力が落ちたことを思い知るとともに、道具の選定ミスも体感した。もう少し麓側からスタートして、南木山四等点峰からの西に下る破線路を伝うのも面白そうに思えた。




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