神土山     194.9m   
            

 
   2015.5.4(月)    


   雨    単独      最高所から見て真東の林道からアプローチ   行動時間:53M 

               (注意:このルートは伝ってはいけないと思う)
  


@林道入口4:51→(14M)→A林道奥の谷の中5:05→(32M)→B最初の尾根から数えて3つ目の尾根の山頂直下で敗退5:37→(6M)→C戻る5:43


iriguchi.jpg  toritukimae.jpg  ge-to.jpg  ushi.jpg
@この林道から山頂を狙ってみる。 @八丈島外周道路にはこの表示がある。 しかし林道は封鎖されていた。付近には鶏が放し飼いになっており、ゲートの先は・・・。 林道に牛が10頭ほど放し飼いになっていた。凄まじく暴れる牛で、向かってくる牛もおり、恐怖の中での通過。
taninonaka.jpg  kyuuto.jpg  kyuuto2.jpg  kyuuto3.jpg 
林道から先の谷の中。かなり密生した藪漕ぎで、谷の奥はせり立った崖で進めなくなる。 谷より一つ南の痩せ尾根を伝うも、この先で進めなくなる。溶岩流で出来た屏風のような細い尾根で、かなり神経を使う。 最初の尾根がダメで、さらに南にズレ、二つ目の屏風尾根。これも進めなかった。岩壁にこれらが生えるが、手がかりにならず動く物ばかり。 Bさらに南の尾根。山頂直下まで行けたが、最後が濡れた岩壁で、手がかりも乏しく安全を考えて撤退。
minatogawa.jpg kabenoshita.jpg detabasyo.jpg  hosouro.jpg 
最後の場所から海を見る。 屏風尾根の壁はこんな感じで、壁面下を伝って戻って行く。 出た場所。 南側の車道に出る。
oritekita.jpg  modoru.jpg     
降りてきた場所を見上げる。  C駐車余地に戻る。     




 前日の青ヶ島での早朝行動が上手くいったので、八丈島に戻っても朝から攻めてみることにした。神湊漁港西の神止山を目指す。ここは夜間に赤色等が点灯している場所で、何処かに管理用道路があるはずと見込んでいた。その場所が、山頂から真東に見る林道実線の場所と予想し、ここから入山する事にした。

 4時テントを抜け出す。朝から雨で、行動をどうしようかと悩んだが、そう高低差があるわけでなく無理しても登ろうと判断した。ただし夜明けは待つことにした。下見で車で林道に入って行くと、予想外にもすぐにゲートされていた。歩きで入山するのが順当のよう。ラジオを聴きながら明るくなるのを待つ。雨は依然降り続く。

 4:51行動開始。舗装された道を上がって行くと、なんてことか放し飼いの地鶏が数羽現れた。理解できずにゲートの先を見ると、牛が居た。それも立派な角を持ったものばかり。林道を自由に歩いている。そしてこちらをかなり気にしている。黄色い雨具が珍しいのか、かなり神経をピリピリさせながらこちらを見ているのが判る。それはいいとして、よくないけど、林道が無法地帯になっている。どうすればいいのか、通らないと先に行けないと思い、ゲートを越えてゆく。

 牛のテリトリーに入った。凄まじい勢いで牛が走り出す。威嚇なのだろう向かってくる固体もあり、左の崖に上がって逃げたりもした。全部で10頭ほど飼われているのか、一頭が動き出すとサバンナの中のように一斉に動く、こんな中で行動するのは初めて。牛の邪魔をしたくはないが、そのエリアを通らないと先に進めない事実、こちらも五感をフル活用しながら、俊敏に牛に対応しつつ進んだり下がったりしながら登って行く。そして最後は、奥の谷に逃げ込むように走って駆け上がった。谷の南側に少し掘れた場所が在り、その入り口には通行止めのように木が組まれていた。そこが登路入り口だと思ったのだった。

 牛から開放されたが、その先は酷い藪になった。ソテツのような樹林の中は良かったが、その先が密生した亜熱帯の藪で、進路がしっかり見出せる場所ではなかった。それでも突き進むものの、正面を塞ぐような弧を書いてそり立つ壁が現れた。これでは登れないので、南にある尾根を利用するようクライミングに入る。もうこのあたりから岩登りの領域で、腕力を使っての登りになった。

 尾根と思ったその場所は、溶岩の流れで出来た屏風のような痩せ尾根形状の場所で、頂部は250mmほどしかないような場所で、ほとんど平均台の上を進むような場所であった。慎重に行くも、この先上側で、斜度が強くなり進めなくなる。南に降り、さらに南の尾根に取り付く。この尾根も先ほどと同じ仕様で痩せ尾根だった。これもダメ。上で進めなくなる。

 三度目の正直で、さらに南の尾根に乗る。しかしここも伝った上の方で、濡れた岩壁が現れた。雨が降っているから濡れているのか、いつもなのかは判らないが、濡れた岩壁の上に土が堆積しそこに植生がある状態で、手がかりが心許ない。何度かチャレンジするも危険度が高く、ここまでして狙う場所ではなく、ルートが何処かにあり、ここは違っているとはっきり判った。ナビを確認すると、山頂直下に居て勿体無かったが、自然には勝てないし、我が技量はここまで。撤退の判断をした。

 降りて行く谷は、顕著な尾根が進路右側にあった。これが地形図に見える山頂から南東に降りる一番西側の尾根の場所だと思う。その壁の際を降りて行く。少し高度を下げると、石積みの場所も出てきて、その昔は畑でも在ったような地形であった。やや藪漕ぎの強い場所で、出た先は廃材置き場のような場所であった。こちらは前日に下見をしていた場所なので、おおよその位置関係は理解できていた。

 車道に出て東に戻って行く。外周道路に出たら北に進み車に戻る。残念だがここまで、神土山は諦めるしかない。

 そんななか、お土産を買いに入った長田商店さんで、思わぬ道案内を受けるのだった。

chizu1.jpg

chizu2.jpg
 
 
                            戻る