所沢峰(見晴岳)    2095m           三方峰(三方ヶ峰)    2040m                                                                                                                                                                                                   
  2023.6.3(土)


  雨のち晴れ    単独     地蔵峠より     行動時間:2H45M


@地蔵峠5:42→(58M)→A所沢峰6:40〜46→(13M)→B三方ヶ峰6:59→(  M)→・1970m付近で引き返す→(22M)→C三方ヶ峰再び7:21〜24→(14M)→D所沢峰再び7:38〜 41→(46M)→E地蔵峠8:27        
                                                                                                                                


 
@地蔵峠から 雨 すぐに舗装路を離れ山道に スキー場からは舗装路を伝いチェーンゲートの場所へ。 伝い易い一級路が続く。
       
A所沢峰 以前はここに山頂標識があった記憶がある。今は道標。 A北ア側は終始こんな感じに見えていた。 A見晴岳の標柱ポイント(最高所には道標のみ) A標柱
   
A所沢峰から見る南側。目指すピークは中央の高み。 コマクサ保護エリア 池の平 B三方ヶ峰
     
B三方ヶ峰のフェンス南端。 南東側へと降りてゆく杭。水石に下るにはこれを伝えばいいよう。 南西尾根にも杭が並ぶ。有刺鉄線が千切れ千切れであり歩き辛い。 鞍部て前までザレ地形で植生は無く伝い易い。
       
1950m峰はもう僅か。笹藪に突っ込んでゆく。笹藪は膝丈から腰丈で伝い易い。 落としたのがザレ地で助かった。笹原だったら・・・。 C三方ヶ峰に戻りヤキソバパン Cコマクサが咲き出していた。
       
D見晴岳標柱ポイント帰り D所沢峰最高所帰り 舗装林道に出る手前から山道へ ヒノキの植林帯
       
ゲレンデを横切り E地蔵峠に戻る E天気が天気なので駐車場はがら空き。 長野救命医療専門学校の生徒さんの、修学登山の出発式。ガイドは長野遭対協よりの3名。




 現在の東御市内、旧の滋野村図内に所沢峰なる場所を見つけた。南に流るは所沢川であり、その頭の位置となるよう。地形図では旧の新張村との境が判らず、1870高点峰ではないのかと思えた。こんな時に昭文社のマップルは便利で、昔の区割りがそのまま色違いで表してあり村界が見える。そこからは、現在の見晴岳である2095高点峰が所沢峰と判った。

 

 2019年8月に、見晴岳目的で登ったが、今回は所沢峰として目指すこととする。迷犬は、三方ヶ峰もまだ未踏峰であった。そしてもう一座、三方ヶ峰より南西に下る尾根上に、古地図には台ヶ池山が見える。1926高点東の1950m峰のようにも思えるが、三方峰(古地図表記)との間に1峰描かれており、それがその高み。名前のフラれている場所は、その左の1795高点峰と判断できる。この全3座を計画した。

 

 台風に刺激された前線の影響で東海と南関東では豪雨となった金曜。翌土曜日は、その後の一過のような天気予報となっていた。それをちょっと期待する。4時家を出ると、ラジオから被害の様子を伝えていた。少し後ろめたいが遊べるときに遊ぶのがコンセプト。小諸インター北のセブンでヤキソバパンを仕入れ地蔵峠へと上がって行く。峠に着いたら、そのまま池の平側へと林道を入って行く。途中のゲートはしっかり締まっており開門は7時半であった。これを確認して峠に戻る。入山しゲートが開いていたら車で入ればよかったと思ってしまうからであった。林道沿いにはランニング競技者用の施設が出来ていた。2019年に着工していたのはこれだった。

 

 5:42出発。まだ雨雲が残り小雨が降っていた。ビジターセンター先の分岐から山道に入りスキー場側へと進む。前回もゲレンデ内で登山道が拾えず、今回もまた繋がる登山道が見えず舗装林道に出てしまう。そしてチェーンゲートの分岐点から山道に入って行く。以前は入口に駐車禁止の立て札があったが、今は無くなっていた。湿地を左に見下ろしながら一級路を進んで行く。八ヶ岳の山中に居るかのような植生で心地いい。終始見通しがいい場所が続き閉所感が無い。雨具を着ようか迷っていたが、樹林帯の中の連続でそのまま進んで行く。一部枝葉が張り出している場所があり、濡らされながら露払いしてゆく。

 

 所沢山到着。現在は道標が在り、東の肩の場所で標柱が立ち見晴岳としている。砂礫の最高所の方が展望がよく、休憩するのに適当な平たい露岩もある。振り返り西側を見ると、北アルプスが朝日に照らされていた。向こうは晴れているのか・・・と目視出来た。そしてここから南を見ると1795m峰がよく見え、左に1950m峰があり、尾根筋を確認することが出来た。問題は植生。

 

 コマクサの植生地を右に見ながら池の平側へ下る。ゲートによりまだ誰も居るはずのない池ノ平湿原、そう思うだけでよりきれいに見える。帰路は池ノ平を経由しようかとも思ってしまう。登り返して三方ヶ峰登頂。4年ぶり3回目。そのまま植生保護の柵に沿って南に降りて行く。南端も柵で塞がれ東側はロープが塞いでいた。その先は、南東側にプラスチックの杭が並ぶように降りて行っている。そして南西に進む尾根上にも同じように続いていた。唯一の違いは、南西尾根には有刺鉄線が張られ、それが朽ちて千切れ千切れになり砂礫の上に落ちていた。同化しており、時折それらを靴でひっかけてしまい歩き辛い場所であった。なお、柵から50mくらいの間にもコマクサの植生があり、その間は避けるよう東側の笹原を歩いた。笹の背丈は膝丈くらいで歩き易い。

 

 目指すピークが手の届きそうな距離に見えてくる。尾根は砂礫地が終わり笹に覆われ出す。幸い膝丈から腰丈。意気揚々と、もう踏んだも同然な気分で進んでいた。がしかし・・・。ウエストポーチにスマートフォンが無いことに気づいた。三方ヶ峰の南端の柵の辺りで、LINEの受信音は聞いている。そこからすると、落として間もないと判る。ただ、途中のササの中だったら、いくら丈が低いと言えど簡単には発見できない場所だった。気分よく歩いていたのが、一転しかなりブルーになる。落としたものがカメラくらいだったら、なんとか諦めがつくが、スマホの場合は無かったら通常生活に支障が出るほどに関わってしまっている。電子決済が大半になり現金を持たない生活にもなり、無かったら帰りにご飯も食べられない。是が非でも探さないと・・・。

 

 もう3座目はどうでもよくなり踵を返す。砂礫上の足跡を追うように登り返して行く。下りは楽だったが、登りとなると足場が流れるのでやや登り難い。気も足も焦りつつ登り返してゆくと、向かう先の地面上に人工的な光るものを見つけた。遠目にもそうであって欲しいと願いつつ寄って行く。あった。暗くなった気持ちが一気に晴れやかになる。登頂もせずに引き返している飼い主を、迷犬は不思議に思っていただろう。見つかったからって、また向かう事は無く、自然の忠告と思い今回は戻ることにした。

 

 三方ヶ峰に戻り迷犬とヤキソバパンを食べる。相変わらず北アは晴れ輝いていた。今ほどのスマホの件があり、池ノ平側に行くのも中止とした。今日は静かに歩くのが吉。よく見るとコマクサ群生地ではちらほらとピンクの花が咲いていた。一部イワカガミのピンクも混在していた。戻って行く。既に雨は完全に上がり曇り空、ときおり強い日差しが射してきていた。

 

 所沢峰に戻る。三方ヶ峰は保護の柵により檻の中のようだったが、ここは開放感があっていい。アンテナ施設が無ければもっといいが・・・。北西に戻って行く。往路の露払いできているので復路は濡れる事は無かった。誰か上がってくることを想定し登山道の先の方に注意を払いながら降りて行く。迷犬は的確にキジ場を見つけ出し寄って行く。寄る先に白い紙が残されているのを見て苦笑する。

 

 チェンゲートまで戻ったら、帰路は登山道のみを使う。途中にヒノキの植樹帯がありここの中は暗く、新緑の広葉樹が多かったこれまでに対しいいアクセントとなっていた。そして往路判らなかった場所が、ここが入り口だったのかと判る場面もあった。まだすれ違いはゼロ。ビジターセンターまで戻ると施設内に複数名確認できた。スタッフだと思っていた。

 

 地蔵峠に戻る。着替えていると、先ほどセンター内に見た方が隣の車の持ち主だった。終始無言で、迷犬をあまり歓迎していないような表情をされていた。お仲間が後から来られ、うち女性は歓迎してくれていた。そこにマイクロバスで大勢の若者が到着した。大学生のような雰囲気なので最初陸上関係者かと思ったが、彼らはザックを持って降りてきた。後続の車を見ると、長野救命医療専門学校と書かれていた。横の三名は目立つオレンジのベストを着こみ、そこには長野県遭対協と書かれていた。学生に合流し三名は彼らのガイドと判った。遭対協か・・・迷犬を見てやや苦い顔をした理由が判った。

 

                                                                                                                        戻る