高峯山        2106m                                                                                                                                                                                                       
  2023.10.28(土)


  晴れ    単独    一の鳥居尾根往復     行動時間:4H35M


@林道浅間線駐車余地6:20→(11M)→A林道浅間線一の鳥居への分岐6:31→(12M)→B一の鳥居6:43〜45→(125M)→C高峯山8:50〜9:16→(76M)→D一の鳥居帰り10:32→(23M)→E駐車余地10:55    
                                                                                                                                           


 
@グーグルがナビした駐車場所。ここから徒歩で進めと・・・。 A林道浅間線を離れる場所。林道が直線のゆるい登り(写真)になる手前から、枝林道が分岐している。 A轍のある林道が分岐している。東側の立ち木に赤いマーキングあり。 B一の鳥居
       
B立木から一刀彫した鶏のオブジェ。 B祠の西側には、5村の旧村名が彫られている。 B祠の北側に菱野温泉から北進する林道の終点地がある。 進路が3つに分かれる分岐。左二つは同じ場所に導くよう。左を進む。
   
1370m付近の分岐。この二つも進む先で合流しているようだった。 1410m付近。左に枝道が分かれる。右を登る。これまでのなだらかさに対し、やや急になる。足許はゴーロに。 1470m付近。林道終点。東側にもマーキングが続いていた。北側へ進む。 1510m付近から林道がササに覆われる。そのまま進まずに西に逃げると回避できる。
     
1610m付近。チェリーパークラインよりの林道終点地。 林班標識が道標のように見えてしまう。 林道終点地の様子。 1620m付近で、尾根上にマーキングが出だす。
       
1625m付近に監視カメラが設置されていた。 1645m付近。鎧状の露岩。 1655m付近。昔の林班の標識。 1670m。この辺りはササに覆われ踏み跡が無くなる。
       
1770m付近。尾根の西を伝う。 1880m付近。膝丈のササの中を登る。 1920m付近の岩屋。 1935m付近。
       
1980m付近からシャクナゲが出だす。 2030m付近に「福岡かんだ猿」が見られる。 朽ちた鳥居。半壊。 高峯神社到着。
       
C山頂標識の場所 C日影に雪が残っていた。 C浅間山側の展望。 C三方ヶ峰側
       
Cヤキソバパンと C2106標高点 C最高所付近 C籠ノ登山側
       
C下山開始。公的にはルートは閉じているよう。 「14」「15」は地面に落ちている状態。 1916高点付近に「18」番。 1610m付近の林道終点地帰り。
       
紅葉を目出ながら下って行く。 カンバ類が多く白い幹が目立つ。 秋映で水分補給。 D1320m付近。一の鳥居の北側の広み。
       
D一の鳥居帰り 1300m付近。 林道浅間線出合。マウンテンバイクを楽しむ方々が入ってきていた。  E駐車余地に戻る。 



 浅間山の西にある、高峯山へはほとんどの方が車坂峠よりのアプローチだろう。かく言う私も過去全てで峠からの登行だった。登山靴を忘れ残雪期にサンダルで登った事もあったが、全ては距離が短いからなせる業でもあった。

 

 高峯山の古道が南尾根上に存在する。地形図にはもちろんのこと破線が描かれている。そして私の持つエアリアマップ軽井沢・浅間にもコースタイム付きで記載されている。近年のマップでは廃道扱いになっているよう。このルートが気になっていた。麓には一の鳥居があり、山頂南にある高峯神社への参詣のための山岳崇拝のための道とも判る。本来の本道は南麓のこの道であり、一度伝ってみたいと思っていた。ただし、車でのアクセスが判り辛く、ここではグーグルの最新情報を反映させたルート案内に従うことにした。

 

 ナビしたルートは、菱野温泉より北に進み一の鳥居に至る二重線路(森林管理署専用道路)ではなく、途中から西に進み実線路に変わるルートであった。何かあるのかと分岐をストリートビューで確認すると、ゲートが存在した。これがために、より車で近づけるルートを案内したのだった。1322.6三角点より南に下る道との出合で駐車し、そこからは徒歩で進めと案内した。エアリアマップからは、一の鳥居から高峯山まで2時間となっている。林道から鳥居までは600mほどの登り、30分ほど加算し2.5時間程の登りと計画した。

 

 4:40家を出る。軽井沢に上がり浅間サンラインに入る。小諸のセブンに寄ると、山服を纏ったアジア系の外国人7名ほどが食材を買っていた。レジでは言葉が通じずにスタッフが戸惑っていた。サンラインを戻り、菱野交差点から菱野温泉へと上がって行く。宿の前を通過し、グーグルの示す林道は「林道 浅間線」と知る。これは「ねんぼう岩」に行った時に西側入口を見ている。手前にソーラー設備があり、しばらく舗装路で続くが、路面中央が膨らんでいるので一般車両では底を擦るだろう道であった。あとは、左右からの野草のせり出しが多く、ナビの示した駐車場所に到着した頃には、車の両側面は擦り傷だらけになっていた。判っていれば小さい車で来たのに・・・と後の祭り。駐車スペースは2台分ほどあり、その西側から林道幅が分岐していた。

 

 6:20登山開始。林道に入り北進するも、けっこうに野草が茂り廃林道に近い。これでは時間がかかると思い、南に戻り浅間線上を西に進んで行く。この先西側には地形図からは4本のルートが在り全て一の鳥居に至っている。そのどれかは使えるだろうと踏んだ。しかし、次に現れる枝道も廃道状態。その次も同じで何処も藪漕ぎで進む道なのかと思えてきた。それでもあと2本ある。3本目の場所には車の轍があり、あからさまにこれまでとは状態が違っていた。標高は1226m付近。北に向かう道の東には赤テープが巻かれた立木があった。北進開始。

 

 幅の狭い道で、伝えるのは軽四に限る。そこに勾配を考慮すると軽トラもしくはジムニー限定となる。分岐から12分程で一の鳥居が見えてくる。その手前に鶏の置物があり、よく見ると立木からの一刀彫で出来ていた。こんな場所だからこその遊び心だろう。鳥居の額の裏を見ると、3年前に建て直した履歴が読み取れた。そしてそこに旧村落名が5つ読める。北側の祠には、そのまま5村が西側に彫られていた。山中の無事を祈ってから北に進んで行く。祠の北には支柱が並びチェーンが張られていた。その先は菱野温泉北のゲートから続く林道(森林管理署専用道)の終点地であった。道標が在るように見えるのは、白い林班の境を示す標識であった。

 

 林道幅を北に進んで行くと、鳥居から3分ほどで3つに道が分かれる変則四差路となる。西側の2路は、北に進んだ先で合流しているようであった。さらに3分ほどでY字路があり、ここも北側で合流しているようだった。轍の無い車の通った形跡の無い林道が先に延びている。標高1400m付近からは、これまでなだらかだったが勾配が増し、ゴーロな感じの路面となる。1413m付近で西側に枝道が判れるのを見送る。1470m付近では林道が東側に折れてゆく。ここで林道を離れる感じで北に進む。進んだ先もまた林道幅が現れる。これまでと異なるのは、林道を膝丈のササが覆いだすこと。やや負担になるが、西に逃げると植生の無い地面が続いていた。この辺りはちょうど紅葉の見ごろであった。

 

 1610m付近で林道の終点地が広く現れる。チェリーパークラインの1527高点付近からの林道で間違いない。ここにも林班界の標識が在り「り」の場所であった。ここより完全に林道を離れ山道になる。1620m付近には、入山して初めて見るマーキングがあり、その先にも続いて行っていた。道形は明瞭なものではなく、不明瞭なか細いものがあるのみであった。人が登らなくなってもシカなどが伝い、濃い獣道もあるだろうと期待したが、シカ道も乏しい場所であった。そのシカの登数をカウントしているのだろう、1620m付近には監視カメラが設置してあった。写り込まないよう裏を回って進む。

 

 1650m付近からはちらほらと露岩が現れだす。それら露岩を縫うように進み、その途中の1655m付近には古い林班の標柱が見られた。1670m付近は、やや強くササの植生があり、これまで何とか拾えた道形が完全に埋もれてしまっていた。西側から巻き上げるよう進んで行く。と言うのも、尾根の西側にリボンが導いていた。これらリボンの位置は高く、冬季もしくは残雪期に取付けたように思えた。

 

 1920m付近には、2〜3人ほどが入れる岩屋が存在した。庇の張り出た岩屋根と言った方がいいかもしれない。東側は濃い笹藪で腰丈になる。出来るだけ薄い場所を選び高度を上げて行く。1980m付近からシャクナゲが出だし構えるが、ここはルートのあった場所なので心配無用。外気温は5を示し、さすがに2000mを越えると寒くなってきていた。手袋を出そうかどうか迷っている中、2030m付近に懐かしいプレートを見る。「福岡かんだ猿」であった。しばらく目にしておらず。新たな場所で見られたのは久しぶり。日影であるからだろう、よい状態で残っていた。利用する人が少ないので取られることも無いだろう。あと10分と気合を入れ直す。

 

 半壊した鳥居があり脇を通過してゆく。麓側の鳥居もそうだが、まだ私は喪中であった。樹林から抜け出し見慣れた景色の場所に飛び出す。高峯神社であった。すぐに参詣してから山頂を目指す。神社の僅か北の高みで山頂としている標識が在る。この標識の表記は「高峰山」で、神社が「高峯神社」なので高峰温泉に引っ張られた名前となってしまっているのかもしれない。何もない通過点のような2106高点に到着。少し先に行くと木々の間から篭ノ登山側の連なりが見えるようになる。神社の場所まで戻って大休止。北側の日影には、いつのものか雪が残っていた。経路2.5時間で予定通り。しかし一の鳥居からはコースタイムをオーバーし2時間5分かかってしまった。コースタイムの0.7とか0.8掛けで歩いていたこれまでだが、コースタイムオーバーするほどになってしまった。歳相応に自重しつつ登山を楽しまねばならない。

 

 身体が冷えてきたところで下山となる。登りに対し、下山時は道形が見出しやすく、こんな場所に在ったのかと気づかされる場所も多かった。そして登りには気づかなかった岩村田営林署の標識に気づく。「14」と「15」は地面に落ちており、「18」が1916高点付近の立ち木に縛られていた。営林署の標識が見られたのはこの3つ。1615mの林道終点に戻り、あとは林道を伝うだけと気を抜いていたら、1586高点から西側に進んでしまい、東に修正する。

 

 紅葉を楽しめる場所まで降りたら、秋映で水分補給。秋の景色に秋の味。一の鳥居迄戻ったら、再び祠に挨拶をしてゆく。祠の前の自然石は手水のように水が溜められるようになっていた。狭い林道幅を降りて行く。すると出合いに差し掛かる辺りで林道上に人工的な色合いが見えた。ハッキリと見えるようになると、それはマウンテンバイクで林道を走ってきた二人連れであった。迷犬を見て「熊かと思った」と月並みな言葉をいただく。思わないよう目立つ蛍光色の服を着させているのだが・・・。

 

 林道を東に戻って行く。人気のない林道との印象だったが、車に到着しタイミングで東から軽トラがやってきて、わずか東側にある南に入る枝道に入って停車した。そしてすぐに山中に消える。キノコ採りだったのかもしれない。着替えていると、さらに二人の乗った軽トラが来た。意外と入山者の居る林道であった。帰路に行き会う車が居ないことを祈るばかり。すれ違い余地が乏しく、向かい合えば数百メートルバックせねばならない場所もある。幸いすれ違いは無く菱野温泉側に戻れた。

 

 振り返る。林道に入るには小型車がいい。これは強く言っておきたい。幅1800mmを超える車両で入ったら傷だらけになった。それはそれとして、古道と呼ばれる場所は静かで雰囲気があり、心地よく歩くことが出来た。天気も後押ししてくれていたかもしれない。バリエーション風味もあり、進路を探しながらの登りであった。「林道 浅間線」は西の水石地区側よりの林道と繋がっているのが判った。菱野温泉からではなく、西からのアプローチでもいいよう。ハルディン浅間牧場があるので、道の状態は西に軍配が上がるだろう。

 







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